お知らせ
特別講座「私たちは親しい隣人―アジア共同体の文化的共通性」第10回の模様
2017/06/22
6/20(火)、一般財団法人ワンアジア財団の助成による特別講座「私たちは親しい隣人―アジア共同体の文化的共通性」第10回が行われ、福音館書店前編集長で作家の唐亜明氏が講師として登壇。
「アジアの絵本物語」という演題で講演を行いました。
講師である唐氏は中国のご出身で、『ぐりとぐら』、『魔女の宅急便』はじめとする絵本や読み物、児童文学の出版を手がける福音館書店で長年にわたって編集者として活躍。
自身も作家として、『森のパンダ』(絵を担当する木下晋氏と共著、講談社)等の絵本を出版されています。
今回の講義では、絵本を通じたアジア圏の文化交流として、絵本『しんせつなともだち』を例に解説。
作者は方軼羣氏という中国の絵本作家ですが、日本では村山知義氏の絵で福音館書店から出版され、長年に渡って子どもたちに愛されている作品です。
唐氏は、同作品の原点となったエピソードが朝鮮戦争時に中国軍の慰問団が経験した実話であることや、日本での出版時に絵を村山知義氏が担当した理由に日中の国交正常化前という時代背景が影響していたことなど、一冊の絵本にこめられた日中の文化、歴史的な背景について説明。
ほかにも、『スーホの白い馬』や『西遊記』、『100万回いきたねこ』といった馴染み深い絵本や児童文学作品を例に、目に見えない色々な形で文化交流が行われていることをお話いただきました。
次回は6/27(火)、「東洋の古典楽器の魅力」というテーマで郭敏氏(揚琴演奏家)が講師を務めます。
本講座は7/18(火)まで、毎週火曜日の5限(16:20~17:50)に開講。
在学生のほか、一般の方も無料でご参加いただけます。※要事前申し込み
詳細および一般の方の受講お申込みについては下記ページをご覧ください。