お知らせ
毎日新聞「キャンパる」ページで現代経営学部の学生による“Shodo Experience”の模様を紹介
2017/07/10
現代経営学部の「マーケティング戦略ゼミ」と「プロジェクトマネジメント」(ともに本庄加代子准教授)の履修学生らが外国人観光客に英語で書道を教えるインバウンドプロジェクト“Shodo Experience”。
同プロジェクトを毎日新聞の大学生記者が取材し、7/7(金)の毎日新聞夕刊「キャンパる」ページに記事が掲載されました。
キャンパる・なにコレ!?:一筆入魂 素晴らしい 書道エクスペリエンス
2017/07/07 毎日新聞 夕刊 6ページ
東洋学園大学(東京都文京区)で、5月30日から5日間、「Shodo Experience(書道エクスペリエンス)」というプロジェクトが行われた。訪日外国人旅行客をおもてなしするために、学生が英語で書道を教える。現代経営学部の学生約20人が授業の一環として、拡大する訪日外国人旅行者市場に対する取り組みとして2年前に始動。企画から運営まで、学生が中心となって行う。
例年、外国人観光客に人気がある台東区の旅館「澤の屋」を会場として開催。1日に10人ほどの予約が入った。参加者の年齢は下は7歳から上は70代までさまざま。出身地は米国が多く、その他はヨーロッパやアジアなどからの申し込みもあった。
旅館に張られたポスターを見ての参加がほとんどで、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)による告知で知った人も。昨年まではこのような積極的なPRはしていなかったが、今年は新たな取り組みとして、宣伝に力を入れた。寝る間も惜しんで取り組んだ学生もいたようだ。
書道のテーマは「名前」。学生は、外国語読みである参加者の名前を、当て字で漢字にしておく。その意味を英語で説明するところから始まる。だが、英語が得意でない学生たちがほとんど。それでも、知っている英単語を使い、伝え方を工夫した。言語の違いによる抵抗感は特になかったという。
参加者たちは隣に座る学生に習い、一筆ずつ書き進める。完成した文字を、「ワンダフル!」などとほめられると、うれしそうにほほ笑んだ。3年生の鈴木正人さんは「大事なのは英語を使うことに必死になることではない。伝えようという姿勢と笑顔。言葉が伝わらなくても意思疎通ができることに感動した」と語る。
完成した作品は持ち帰ることができる。和太鼓の披露や和服姿の学生による日本らしいおもてなしも。記念写真のプレゼントは、手帳に大事に挟むほど喜ばれた。参加した米国出身の男性は「日本の文化を学びたいと思い参加を決めた。体験できてうれしいし、皆さん対応がとても素晴らしい」とにこやかに英語で話してくれた。
このプロジェクトの魅力を学生たちに尋ねると、「達成感」と口をそろえた。準備段階から大きな壁がたくさんあった。それをみんなで乗り越えたことで団結力が生まれたという。今後は後輩に引き継ぎ、目指すは同大学内のトッププロジェクトになること。自主的に参加を希望する学生が増えることを望んでいる。
指導する本庄加代子准教授は「主体的に生きること」が、このプロジェクトの目的だと話した。「日本人は英語が話せないことを理由に自分を否定しがち。書道という、私たちにとって当たり前のことの価値に気づくことが自信につながり、主体性を持てるようになる」と語る。
異国語で交わされた会話はたどたどしくても、確かに思いは伝わっていた。記者も取材中、それを感じることができた。これらの経験はお互い大事な思い出となり、学生たちを支えていくことだろう。【早稲田大・廣川萌恵、写真は聖心女子大・高井里佳子】
■写真説明 学生の指導を受けながら、自分の名前の漢字の当て字を筆で書く外国人観光客=東京都台東区の旅館「澤の屋」で
(2017年7月7日 毎日新聞より)
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“Shodo Experience”の詳細はこちら
東学インバウンドプログラム TOGAKU Fans of Japan|Shodo Experience