お知らせ

大学院主催シンポジウム「団塊ジュニアのおカネと老後」開催報告

2017/11/15

11/5(日)、東洋学園大学東京・本郷キャンパスでシンポジウム「団塊ジュニアのおカネと老後」(主催:東洋学園大学大学院現代経営研究科、「おひとりさまと女性のためのおカネ」シンポジウム実行委員会)を開催。

ゲストとして、東京大学名誉教授で社会学者の上野千鶴子氏と作家の雨宮処凜氏、青山学院大学の教授で一般社団法人移住・住みかえ支援機構代表理事を務める大垣尚司氏、日本大学文理学部准教授の久保田裕之氏を招聘、本学大学院現代経営研究科の畔上秀人教授も登壇して、対談や講演を行いました。

また、全体討論では現代経営学部の本庄加代子准教授がコーディネーターを務め、ゲストと約150名の参加者が意見交換を行いました。

東洋学園大学_大学院主催シンポジウム_全体討論

シンポジウムでは、本学大学院の横山和子研究科長によるご挨拶の後、「問題提起」パートとして上野千鶴子氏と雨宮処凜氏によるクロストークが行われました。

東洋学園大学_シンポジウム_横山研究科長によるご挨拶
横山研究科長によるご挨拶

10 月に共著 『世代の痛み 団塊ジュニアから団塊への質問状』(中公新書ラクレ/中央公論新社)を刊行したおふたりに、団塊世代と団塊ジュニアを代表して親の介護問題や老後のビジョンといった問題意識についてお話しいただきました。

東洋学園大学_シンポジウム_雨宮氏(左)と上野氏(右)
雨宮氏(左)と上野氏(右)

クロストークを踏まえた「解決の糸口」パートでは、3人のゲスト講師が登壇。

最初に登壇した本学大学院の畔上秀人教授は、退職金の相場や相続など資産の世代間継承などに言及しつつ、老後に向けてお金に関する知識が必要となること、ファイナンシャルプランナーや金融機関従業者などの専門家の役割について解説しました。

東洋学園大学_シンポジウム_解決の糸口(1)畔上教授
解決の糸口(1)畔上教授

次に登壇したのは、青山学院大学の大垣尚司教授。
法制度の変更で35年の住宅ローンが広まったことにより、30歳で35年ローンを組み完済は定年後の70歳になるなど住宅ローンの返済が社会問題化する「2025年問題」など親世代の「家」が時に子ども世代にとって“負の資産”にもなりうるということを中心に、持ち家を資産としてどのように活用するべきかについてお話しいただきました。

東洋学園大学_シンポジウム_解決の糸口(2)大垣教授
解決の糸口(2)大垣教授

さらに、日本大学の久保田裕之准教授は近年広まる“シェアする暮らし”について講演。
シェアハウスやグループリビングの多彩な形や、ロスジェネ世代にとっての可能性について解説いただき、大垣教授とはまた異なった方向から「家」と資産について考えるヒントを頂きました。

東洋学園大学_シンポジウム_解決の糸口(3)久保田准教授
解決の糸口(3)久保田准教授

ゲストによる講演後は、参加者からの質問や提案を基に全体討論を実施。
シンポジウムの実行委員長を務めた本庄加代子准教授がコーディネーターとなり、登壇者と参加者の間で活発な意見交換が行われました。

東洋学園大学_シンポジウム_左から上野氏、本庄准教授、雨宮氏
左から上野氏、本庄准教授、雨宮氏

最後のまとめとして、「おひとりさまと女性のためのおカネ・シリーズ」プロジェクトリーダーで公認会計士の角田朋子氏からの提言でシンポジウムの全プログラムが終了。

シンポジウム後には上野氏と雨宮氏のサイン会や大学院のキャンパスツアーも実施され、大変盛り上がりました。

東洋学園大学_シンポジウム_角田氏
角田氏