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岩谷マテリアル株式会社と後藤ゼミ、中央大との産学連携プロジェクト、最終プレゼンが終了

2018/01/12

10月にスタートした現代経営学部の「新商品開発ゼミ」(後藤智講師)と岩谷マテリアル株式会社、中央大学商学部・菅野洋介准教授のゼミによる産学連携・大学間連携プロジェクトについて、12/19(火)に最終プレゼンテーションが行われました。

東洋学園大学_新商品開発ゼミ産学連携最終プレゼン

同プロジェクトは岩谷マテリアル(株)に対して現代経営学部の学生が新商品のアイデアを企画・提案し製品化を目指すという内容で、今年は「再生コルクを使用した生活用品」というテーマで実施されました。

最終プレゼンテーションでは岩谷マテリアル(株)とコルクのリサイクルを手掛けているグッドウィルカンパニーより社員の方々をお迎えし、全8チームがプレゼンテーション。
後藤ゼミの1グループ目は、コルクの耐久性や防虫・防湿性を利用した“小中学校向けのタイムカプセル”を提案しました。

東洋学園大学_新商品開発ゼミのプレゼン(1)

東洋学園大学_新商品開発ゼミのプロトタイプ(1)

プレゼン後は社員の方々と製品の強度や耐久性、密封方法などの機能面や需要についての質疑が行われたほか、中間発表で提案したクラッチバッグから大きく方向転換した商品案に「発想が斬新すぎる」という驚きの声も聞かれました。

2グループ目は、飲食店に馴染む見た目とコルクの脱臭力を活かし、近年急速に普及が進む加熱式タバコ“IQOS”専用の灰皿「cork ashtray」を提案。

東洋学園大学_新商品開発ゼミのプレゼン(2)

東洋学園大学_新商品開発ゼミのプロトタイプ(2)

加熱式タバコをOKとしている飲食店の数を調査し需要を予測したり、競合商品のレビューから機能・使い勝手を検討したりといったリサーチに加え、実際の飲食店でプロトタイプを使った実証実験を行って従業員やお客様の声を集めるなど、説得力のあるプレゼンで社員の方々からも好反応を頂きました。

3グループ目の提案は、ワイン好きで所持品にこだわりがあるターゲットを想定した「印鑑ケース」。
素材や形状、販売方法、価格といった中間発表での指摘を活かして提案内容をブラッシュアップし、ターゲット像の分析をさらに深め、ターゲットに合う販売店やPR媒体等を絞り込んだほか、内部構造や素材についても具体的な提案を行いました。

東洋学園大学_新商品開発ゼミのプレゼン(3)

東洋学園大学_新商品開発ゼミのプロトタイプ(3)

社員の方々からは、「機能面でもうひとつ新しいアイデアが欲しい」という指摘とともに、「学校向けに提案し、生産量を増やして価格を下げられないか」といったアイデアもいただきました。

最後の発表となった4グループ目は、再生コルクを利用し“資源を残す”ことを“思い出を残す”ことにつなげ、レストランでのノベルティを想定した写真立て「Vin Rouge」を提案しました。

東洋学園大学_新商品開発ゼミのプレゼン(3)

東洋学園大学_新商品開発ゼミのプロトタイプ(3)

再生コルクを使う必然性やストーリーを作りこみ提案に説得力を持たせたほか、80名超へのアンケートをもとに新たな機能や用途を商品アイデアに反映。
中間発表で話題になった一般販売の有無についても再検討したうえで、敢えてBtoBにこだわるビジネスモデルやチャリティーと連携して付加価値を高めるといった戦略も提案しました。

プレゼンテーション終了後には社員の方々から全体への講評をいただいたほか、昨年度のプロジェクトに関する経過報告があり、5つのアイデアについて商品化の検討が行われ、そのうち1つは現在も検討が進んでいるという嬉しいお話も伺うことができました。

東洋学園大学_岩谷マテリアル社員の方々(1)

東洋学園大学_岩谷マテリアル社員の方々(2)

今回のプロジェクトは、前年度までとは異なり“素材”を指定した課題だったため、商品のコンセプトや素材の意味を深く掘り下げる「意味探索型」のアプローチを行った後藤ゼミと、世の中の課題を解決するデザインを追求する「課題解決型」というアプローチをした菅野ゼミとで、アイデアやプレゼンテーションの方向性が異なる結果に。
2ゼミがコラボしたことで双方の学生が自分たちとは異なるアプローチを学ぶことができ、商品開発の本質に触れられる大変貴重な機会となりました。

東洋学園大学_新商品開発ゼミ