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東京新聞特報部記者の片山夏子氏が来学、「現代の民族特講」で特別講義を実施

2018/07/02

6/21(木)、東京新聞特報部記者の片山夏子氏が来学。
グローバル・コミュニケーション学部「現代の民族特講」(佐藤泉教授)の臨時講師として特別講義を実施しました。

特別講義は「福島第一廃炉作業員と原油タンカー流出事故の取材から考えたこと~環境・故郷・個人の尊厳~」というテーマで行われました。

片山氏は2011年3月の東日本大震災とそれに続く東京電力福島第一発電所での事故について、当初、政府や東京電力が炉心溶融を公表していなかった状況下で当事者である原発作業員の方々へ取材を行い、以来7年半、取材を続けていらっしゃいます。

「講義では実際に放射性物質を防ぐためのマスクや作業服も見せてもらいました。顔全面を覆うマスクでは汗が中にたまる話や、防護服といっても放射線を通し、着ていても被ばくすること、防護服は風を通さず、真夏は(全面マスクと合わせて)熱中症との闘いになる等、驚くことの連続でした。放射線量が高い所は人海戦術で行われ、鉄板を走って次々持って行ったり、一人が走ってねじを締めに行き、戻ったらすぐ次の人が走って別のねじをしめにいく等、作業の厳しさも学びました。
作業員の人権を守り、取材元が特定されない様、取材協力者が職を失うことのない様、気を使われるとのこと。改めて取材の難しさに気づかされるお話でした」(佐藤泉教授) 

学生からも、作業員の賃金に関することから、メディアの役割、海外メディアと日本のメディアの違い等、さまざまな質問が出され、片山氏からは関心を持ち続け、注意していくことの重要性が語られました。

東洋学園大学_現代の民族特講特別講義