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松本(美)ゼミと今井ゼミによるシェイクスピアの戯曲翻訳&上演企画第2弾、青年劇場の俳優を招いた合同ゼミの模様
2018/12/25
英語コミュニケーション学科の「翻訳研究ゼミ」(松本美千代教授)と現代経営学科の「アーツマネジメントゼミ」(今井克佳教授)による、シェイクスピアの戯曲翻訳&上演を目指すプロジェクトの第2弾がスタート。
12/12(水)にプロの俳優2名を招き、松本ゼミの制作した翻訳台本の朗読をしていただきました。
松本(美)ゼミと今井ゼミのコラボプロジェクトは、昨年の『ロミオとジュリエット』に続く第2弾です。
今回はシェイクスピアの喜劇『真夏の夜の夢』を題材に、松本(美)ゼミ生がインターンのChandnyとLeilaniとともに数カ月かけて抄訳版の戯曲を翻訳して台本を制作。
昨年に続き、50年超の歴史を持つ新劇の劇団「秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場」に所属する俳優の船津基氏と小泉美果氏を特別講師として招き、合同ゼミを行いました。
合同ゼミでは、まず今井教授から『ロミオとジュリエット』プロジェクトの上演報告と、松本ゼミの学生による『真夏の夜の夢』のあらすじ説明が行われました。
今井教授による上演報告
松本ゼミの学生によるあらすじ解説
その後、いよいよ船津氏と小泉氏による朗読が開演。
まずは松本ゼミの翻訳台本を使い、2人で複数の役を入れ替わりながら見事に演じていただきました。秋田雨雀・土方与志記念 青年劇場に所属する小泉氏(左)と船津氏(右)
さらに、日本で流通している戯曲として、河合祥一郎訳『新訳 夏の夜の夢』から松本ゼミの翻訳パートと同じ部分の朗読も披露していただき、学生たちは戯曲を手に自分たちの翻訳と比較しながら朗読に聞き入っていました。
そのほか、ブロードウェイ・ミュージカル『ライオン・キング』の演出で知られる女性演出家ジュリー・テイモアの演出による舞台映像の鑑賞も行いました。
朗読後のディスカッションでは、船津氏と小泉氏から「現代的にわかりやすくなっていて面白かった特に、『それな』というセリフは誰が訳したんですか!?」「個性的で面白い文章だった」という嬉しいコメントが。
半面、セリフとト書きの違いなど戯曲ならではのルールを意識することや、キャラごとの敬称・語尾の統一、より分かりやすい言葉選びなどについての指摘やアドバイスもいただきました。
翻訳を担当した学生からは、自分たちの翻訳した言葉が実際に音声になったことを喜ぶ声とともに、「古い単語やわからない言葉も多く、現代語風に訳すために工夫しました」といった感想が。
さらに、「朗読していただいたことで、グループごとに翻訳したものをまとめたために(キャラクターの口調などに)一貫性が持てていなかったことが良く分かった」「(抄訳を使ったため)省略部分の意味を察しきれず直訳的になったところもあった。日本語の語彙力も必要だと感じた」という反省や、今後の学びに関する意見もありました。
翻訳活動について説明する松本美千代教授
さらに、船津氏と小森氏による青年劇場の運営に関する講義と質疑応答も行われ、演技論をはじめとする貴重なお話を色々と伺うことができました。