お知らせ
日本語教員養成課程4年次必修科目「日本語教育法特講2」にて、模擬授業を実施
2019/01/09
グローバル・コミュニケーション学部4年生対象の専門特別講義科目「日本語教育法特講2」(作田奈苗講師)では、模擬授業を実施しています。
模擬授業は、準備から実施まで学生一人一人の主体性が試される、日本語教員養成課程における正念場とも言えます。
同科目では、学生が教員役と学習者役、記録係に分かれて模擬授業を実施・観察・分析しながら、現在国内外で一般的に行われているオーソドックスな教授法を中心にして、日本語を教える授業のやり方や留意点を実践的に学びます。
11/9(金)の授業では、3名の学生が模擬授業を実施。
教科書や自作のスライド、レアリア(教育用ではない日常使用のアイテム)などを使いながら、学習者役の学生たちに対して授業を行いました。
この日最初の模擬授業では、教員役の学生がペアワークを取り入れ、学習者が実際に話す時間を増やすよう工夫していました。
次の学生は「これ(それ・あれ)は~です」という文型の模擬授業を実施。絵本などのレアリアを取り入れ、デモンストレーションを行いながら解説しました
「これは(人)が(動詞)した(名詞)です」という、名詞修飾の節を含む少し複雑な文についての模擬授業を行った学生は、板書、張り紙、スライドといった教具を組み合わせて活用。
スライドの字を巨大にして漢字に振り仮名をつける、ペアワークのほかに学習者役の学生を教壇に立たせて指示を出す役割をさせるなど、さまざまな工夫をこらして活動的で動きのある授業を行いました。
模擬授業後には、作田講師がそれぞれの学生に対して教具の使い方や授業の進め方、学習者が間違えた際の対応などについて講評。
実践的な授業を通じ、日本語教育についての学びを深めています。
さらに12/7(金)の授業では、ポルトガル語と日本語のバイリンガルである学生が教員役を務め、TPR(Total Physical Response、全身反応教授法)の模擬授業に挑戦。
この活動の目的は、多様な教授法を実際にやってみたり、体験したりすることです。
TPRとは、外国語を学ぶ際に教員が学習者に外国語で指示し、動作で反応してもらうという指導法です。
今回の模擬授業でも、教員役の学生からの指示はすべてポルトガル語で行われ、学習者役の学生たちは体を動かして単語を学習しました。
そして、その単語を使う歌と踊りを繰り返し、楽しく練習しました。
学習者役の学生たちは聞き馴染みのないポルトガル語での指示に初めは困惑気味だったものの、練習を重ねる中で、自然にポルトガル語で歌ったり指示に合わせて体を動かしたりできるようになっていました。
初級学習者が外国語をどのように学ぶか、TPRにどんな効果があるかを学習者側の視点で体験することで、今後の模擬授業や日本語教育活動への貴重なヒントを得る機会となりました。