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[新聞]学徒出陣壮行会から80年。壮行会に参加した本学OGの土屋静子氏が当時の記憶を語る

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2023.11.09

10/20(金)の読売新聞(東京・朝刊)と、10/23(月)のテレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」に本学卒業生の土屋(旧姓:松本)静子氏がとり上げられました。

学業半ば 同期は特攻に 学徒出陣80年 「平和の幸せ かみしめて」
元女子学生「洗脳されていた」 雨のスタンド 壮行会で声援

読売新聞 2023(令和5)年10月20日(金)朝刊29ページ(社会面)

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土屋氏は静岡県下田市在住の98歳、旧制東洋女子歯科医学専門学校を1945(昭和20)年に卒業した元歯科医師です。

土屋(旧姓:松本)静子氏

こちらの写真(2019年撮影)で土屋氏が着用しているのが、記事にある「壮行会でかぶった角帽」。
戦後、夫君とともに開業した土屋歯科医院は伊豆急下田駅前で盛業中です。

今年(2023年)の10月21日は明治神宮外苑競技場(現国立競技場)で行われた文部省主催出陣学徒壮行会から80年の節目にあたり、報道、展示、検証などが盛んです。
学徒出陣の悲劇性は、国を背負うべき優秀な人材が戦争に駆り出され、多数の生が断たれたことにあります。
その多くは学業半ばで徴兵された男子学生の証言に拠りますが、土屋氏の証言は競技場スタンドから見送った女子学生の側からのものです。

日中戦争から米英など連合国との「大東亜戦争」へと拡大した戦局が急速に悪化しつつあった1943(昭和18)年10月21日、文部省主催出陣学徒壮行会が明治神宮外苑競技場で開催されました。
旧制の大学・専門学校・高等師範学校など高等教育に在学する20歳以上の文系学生・生徒の徴兵猶予を廃止し、消耗の激しい下級将校補充要員等として戦地へ送るためのセレモニーでした。

壮行会には兵役に就く男子学生約2万5千名、スタンドに見送りとして動員された女子学生ら約5万名が雨の中、参加しました。
東洋女子歯科医専の生徒はニュース映画『日本ニュース』177号で東條英機首相の演説中、文部省映画『学徒出陣』では在学学徒送辞の際にアップで映し出されます。

参考:東洋学園史料室ウェブサイト「月報」2014年10月19日
(東洋学園史料室)

今日の国立競技場。 戦後は二度、「平和の祭典」であるオリンピックのメインスタジアムとして利用されました。

国立競技場の前に建つ碑「出陣学徒壮行の地」(読売新聞記事参照)。