メディア・プレスリリース
[Web]古屋力教授が環境・CSR情報誌Vane公式サイト「Vane Online」に寄稿
2021.06.02
環境・CSR情報誌Vane公式サイト「Vane Online」にグローバル・コミュニケーション学部の古屋力教授の寄稿「東アジア脱炭素共同体構想の歴史的意義と必然性 -「気候サミット」後の持続可能な世界設計のレシピ – 」が掲載されました。
東アジア脱炭素共同体構想の歴史的意義と必然性 | 月刊 Vane Online
(記事骨子)
本稿では、まず、「気候サミット」の前途が、従来型の「国家」を前提とした国際的枠組みの交渉の延長では前途多難であるとの現状認識を示し、人類は、いま、容易ならざる深刻な実情に直面しているとの危機感を共有した。次に、その「解」として、「国家」を前提とした思考習慣からの卒業の意義を論じた。そして、世界各地で大きなモメンタムとなりつつある「エネルギー・シフト」と「協働型コモンズ」というパラダイムシフトの世界的な潮流を視野に、「IoT」という一種の「加速器」の登場によって一気に現実味を帯びてきた永続的平和構築のためのプラットフォームとして、「東アジア脱炭素共同体」構想が、どのような必然性と歴史的意義を持つのかについて、紹介した。「東アジア脱炭素共同体」という「超国家」的構想は、絵空事ではない。欧州でも実現しつつある近未来の設計図である。まったくもって不可能ではない。画餅ではない。いまこそ東アジアにおいて1日も早く、本構想を具体化することの歴史的重要性について、そして、それが、もはや技術的・経済的問題ではなく、政治の意思の力と実現力に依るものである。いまこそ、東アジアの為政者の大局観と実現力が試されている。微力ながらも、この問題提起が、現下の東アジア地域における未来志向的な国際パラダイム構築の議論のささやかな端緒となればと考えている。そして、早急なる具現化を、切に祈念している。
【書誌情報】
環境・CSR情報誌Vane
発行所:株式会社ループ 環境・CSR情報誌「ヴェイン」編集室
https://www.vane.online/