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[現代経営研究会]日本のパワハラ研究の第一人者、クオレ・シー・キューブ代表・岡田氏による第6回講演を開催

現代経営,大学院

2021.12.18

12/8(水)、「現代経営研究会」の第6回講演をZoomウェビナーで開催。
なお、感染症対策を徹底したうえで、少人数の学生のみ対面形式で受講しました。
今回の講師は、株式会社クオレ・シー・キューブ代表取締役会長の岡田康子氏。「ダイバーシティやイノベーションを阻害するハラスメント問題」というテーマでお話いただきました。

ハラスメントに関する研究や、問題解決に向けたプログラム開発も行ってきた岡田氏

「パワハラ(パワーハラスメント)」という言葉を作ったことでも知られる岡田氏。ご自身が設立し、現在は会長職を務める(株)クオレ・シー・キューブは、パワハラをはじめとする企業のハラスメント対策を支援する会社であり、ハラスメントの予防・解決に向けた幅広いサービスを提供しています。

「より良い職場環境を作る」という意識でパワハラ問題に向き合うことが大切だと説明

岡田氏は冒頭、セクハラやマタハラ、パワハラといった各種ハラスメントの特徴や、ハラスメントがもたらす悪影響について解説。職場でパワハラが横行すると、従業員の健康度の低下や人材の流出などが起こるだけでなく、「イノベーション創出の阻害」や「変化対応への阻害」を引き起こし、それによって企業の成長が阻害されることが一番の問題だ、というお話もありました。

「職場がハラスメントフリーなら、アイデアが出やすくなり、働きがいもアップする」と解説

また、「パワハラをする人の根底には『不安』があり、この不安をいかにマネジメントするかが、対策のキーポイントだと考えます」との提言も。現代は、先行き不透明かつ変化の激しい時代=VUCAであり、個人も組織も不安を感じやすくなっていますが、適切なマネジメントによって不安をやわらげることが、パワハラの抑制、さらにはイノベーションの創出にもつながる、と教えてくださいました。

対面参加した学生の質問に回答する岡田氏

ハラスメント問題というと、「これはハラスメントにあたるか、あたらないか」といった細かい話になりがちですが、講演を通じて、広い視野でハラスメントを捉えるきっかけを与えてくださった岡田氏。講演後には会場とリモート参加者から多くの質問が寄せられ、活発な質疑応答が行われました。

2021年度の現代経営研究会は、今回をもって全講演が終了しました。
講演後には、今期の現代経営研究会の振り返りと、ご参加いただいた皆様とご講演いただいた講師の皆様への御礼として、現代経営学部長の田中巌教授よりご挨拶をさせていただきました。

田中学部長

今後、ホームページ(以下リンク)にて各回の講演要旨を公開予定です。
https://www.tyg.jp/koukaikouza/business/index.html