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現代経営学部の「広告論」でコピーライター・国井美果氏がゲスト講義!

現代経営

2022.12.13

12/5(月)、現代経営学部の「広告論」(本庄加代子准教授)に著名なコピーライターの国井美果氏をゲスト講師として招聘。
コピーライターの仕事や、コーポレートメッセージが生まれるまでの過程について、国井氏の作品を事例にあげながらご説明いただきました。

国井美果氏

国井氏は株式会社ライトパブリシティを経て、現在フリーランスのコピーライターとして活躍中。
株式会社資生堂、伊藤忠商事株式会社など多数の企業広告を手掛け、さらに日経広告賞大賞、ADC賞、TCC賞といった受賞歴を持つコピーライターです。
元広告代理店で、コーポレート・ブランディングを専門としていた、本科目を指導する本庄准教授がオファーし、今回のゲスト講義が実現しました。

講義冒頭、広告制作やコピーライターの仕事について触れた上で、今回のテーマでもある「“コーポレートメッセージ”とは?」と受講生に問いかけた国井氏。
一般的に「企業価値を向上させるためのコピー」として認識されているコーポレートメッセージについて、「企業の進むべき方向性を示す旗印。社員の気持ちを束ね、世の中の“ひとり”と企業をつなぐ言葉」と国井氏自身の解釈を述べ、「その企業らしい言葉」を選ぶ重要性をお話しいただきました。

次に、コーポレートメッセージが作られる実際の過程について、事例を挙げながら解説。
株式会社資生堂が2005年に創業130周年を迎え、経営体制を刷新する際に掲げたコーポレートメッセージ「一瞬も一生も美しく」や、伊藤忠商事株式会社の「ひとりの商人、無数の使命」を例に、「クライアントとの対話を重ねて企業理念や社員の思いを理解すること」「時代の様相からキーワードを導き出すこと」「メッセージの普遍性について考えること」といった、企業と社員・世の中の“ひとり”をつなぐメッセージが生まれるまでのプロセスをご紹介いただきました。

さらに国井氏は、コーポレートメッセージを「育てる言葉」と表現し、「メッセージの完成はゴールではなく、始まり。正しく理解され、根気強く定着させ、愛され、活用されるように育てていくもの」と述べ、メディア展開の実例もご紹介いただきました。

最後に国井氏は、「物事の本質を見定め、気づきを提示し、相手に伝わる言葉にするコピーライターの仕事は、あらゆる職業につながる」とまとめ、講義を締めくくりました。

科目を担当する指導教員・本庄加代子准教授のコメント:
「コピーライティングは、単なるキャッチコピーを創ることと思われがちですが、消費者の心を揺さぶる一言を紡ぎ出すには、市場や消費者のインサイトや企業全体の理解が必要であることを学んだと思います。受講生は、改めて経営全般の学びを深める重要性を認識したと思います」