Academic Life & Research
教育・研究
[現代経営研究会]第6回を開催。「ニコアンド」などを展開する株式会社アダストリアの代表が登壇
2024.01.12
さまざまな業界・企業の経営者をお招きし、現代社会を読み解くヒントを学ぶ「現代経営研究会」。
今期は「価値のデザイン」をテーマに開催しており、12/13(水)に最終回となる第6回講演を実施しました。

対面・オンラインともに大盛況となった第6回講演の様子
今回の講師は、株式会社アダストリア代表取締役社長の木村治氏。
「アダストリアの成長戦略と価値創造」という演題でお話いただきました。
株式会社アダストリアは、「グローバルワーク」や「ニコアンド」をはじめ、30以上のブランドを展開する会社です。
茨城県水戸市で創業し、今年10月に70周年を迎えました。

株式会社アダストリア代表取締役社長の木村治氏
木村氏はまず、自社の事業概要を説明。紳士服の小売店からスタートし、メンズカジュアルショップに転換、さらにジーンズカジュアルチェーンとして拡大したのち、「ローリーズファーム」などの自社ブランドを立ち上げるといった変革を経て、現在は国内のアパレル業界で売上高3位となっているとのお話がありました。

主力ブランドについての紹介
業績が好調な理由としては、30以上のブランドがあり幅広い客層に支持されていること、1,300以上のリアル店舗+会員数約1,700万人の自社ECサイト「ドットエスティ」のシナジー効果が得られていることが大きい、と解説くださいました。

今後の成長戦略についての解説
続いて、将来に向けた成長戦略のお話が。
「マルチブランド、カテゴリー」「デジタルの顧客接点、サービス」「グローカル」「新規事業」の4方向を強化することで、収益性を上げるとともに、現在求められているサステナブルな経営を実現していく、との解説がありました。
なかでもユニークだったのが「デジタルの顧客接点、サービス」に対する取り組みで、VTuberとコラボしてZ世代の客層との接点を深めたりもしているそうです。

そして、話題はいよいよ本題の「アダストリアの価値の創造」へ。
自社では「現場起点」ですべてを捉え、その上で「即断、即決、即実行」を行い、必要があれば「修正、編集」を行って再度現場に戻す、という流れを大切にしているとのこと。
この基本動作を繰り返すことで、顧客や株主、ビジネスパートナーなど、あらゆるステークホルダーにさまざまな価値を提供できるとの考えを持っているそうです。

講演後の質疑応答の様子
木村氏は最後に、「アダストリアは創業70周年を迎え、現在、第5回目の事業変革に向けて新しい価値創造に取り組んでいる。私たちが人や地域に提供していく価値に引き続きご期待いただきたい」と語り、講演は終了しました。
講演後は多くの参加者から質問が寄せられ、活発な質疑応答が行われました。

対面の参加者にはトートバッグと洗顔フォームのお土産も
今回をもって今期の現代経営研究会はすべて終了いたしました。
ご参加いただいた皆様、そして、講演を快くお引き受けくださった企業トップの皆様に心よりお礼を申し上げます。