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国際報道の現場で考える「日本人だからできる国際貢献」とは。特別講座「未来は共に創る」第14回

地域間連携

2024.01.26

本学では、一般社団法人ユーラシア財団from Asia助成による特別講座を開講しています。
今年は「未来は共に創る――アジア共同体の新しい地平線」という全体テーマのもと、アジアの諸問題に関する専門家や有識者を講師として招へい。
1/11(木)に開催された第14回は、「世界から見る日本像――国際ジャーナリストの視点から」をテーマに、元NHK記者キャスターの榎原美樹氏にご登壇いただきました。

NHKのバンコク・ロンドン・ニューヨークの特派員を勤め、記者・ニュースキャスターとして世界の重大ニュースを現場から伝えてきた榎原氏。
講義冒頭に、「イメージは発信されるものによって変化していく。世界から見た日本像についても、我々日本人一人ひとりの行為が積み重なって、世界が持つ日本像になることを念頭においてほしい」と受講生たちに訴えました。

榎原氏

続いて、カンボジア難民キャンプで活動する難民支援団体を取材した当時を振り返った榎原氏。
戦争の厳しさや、戦地近くで生きる人々の過酷な生活を目の当たりにし、「この状況を日本へ発信していくことが自分の仕事であり責任を感じた」と語りました。
さらに、イスラエル・パレスチナの戦争をガザ地区で取材するなど、世界中で発生する争いや国際問題に関するニュースを取材し、日本へと発信してきたご経験もお話しいただきました。

最後に、「日本、そして日本人だからできる国際貢献があるのではないかと信じている」と述べた榎原氏。
日本と世界をつなぎ続けてきたジャーナリストとして、熱意ややりがいを持ち、長く報道に向き合ってきた思いを述べて講義を終えました。

質疑応答では、受講生から「ジャーナリズムの視点で見た世界について知ることができた」といった感想や、「日本のことをより詳しく知るためにどこで情報を得たらいいのか」という質問が。
榎原氏は「日本だけに限らず、ジャーナリズムに必要な一定の訓練を受けたプロが書いた媒体を幅広く読むと参考になる」とアドバイスを贈りました。

榎原氏へ質問する本学の学生