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グロコミ

日本人の被災体験から学ぶ戦争と平和。「平和記念展示資料館」学外研修

グロコミ

2024.08.06

7/15(月)、川口智恵准教授が指導する2年次のプレゼミ「専門基礎演習A」および3年次の「国際協力・国際援助研究ゼミ」の学外研修で、「平和祈念展示資料館(帰還者たちの記憶ミュージアム)」を訪問しました。

平和祈念展示資料館は、兵士、戦後強制抑留者、海外からの引揚者の方々の苦労を主に扱う施設です。
実物資料や、グラフィック、映像、ジオラマなどを駆使し、戦争体験のない世代にもわかりやすく展示されています。

展示室では、学芸員の方に解説をしていただきながら、戦時中に満州に住んでいた人たちやシベリアに抑留された人たちが体験された様々な苦労について、理解を深めました。
学生たちは展示や映像を見入り、解説にもメモを取りながら真剣に耳を傾けていました。
また、満州からの引揚者の一人である福田浩人氏に「満州での暮らしと引き揚げ途上での母の死」というテーマでお話を伺いました。
当時子どもだった福田さんの目から見た、満州での生活や、引き揚げに至る経緯についてのお話は、学生たちにとって、戦争と平和を自分事としてとらえる良い機会に。
福田さんの話に触れ、日本の国際平和協力で実務に携わった経験を持つ川口准教授は「紛争難民たちの姿と重なるものを感じた」と語り、学生からも積極的な質問が飛び交いました。

学外研修に参加した学生からは、「戦後強制抑留者や海外からの引揚者の方々が、劣悪な環境で毎日生きるのもやっとな日々を送っていたことに驚いた」、「徴兵された人々に向けた願掛けのアイテムが多く展示されており、戦地に向かう男性たちへの思いが強く感じられた」、「改めて何不自由なく生きられている今に感謝しなければならないと感じた」といった感想が聞かれました。