Academic Life & Research
教育・研究
アジア3カ国でフィールドスタディ。グローバルPBL(タイ・ラオス・シンガポール)報告
2024.10.10
8/1(木)~8(木)、グローバル・コミュニケーション学部の集中科目「グローバルPBL1・2」の実地研修を実施。
学生6名がタイ、ラオス、シンガポールの3カ国を訪れ、現地の観光業や経済発展、文化、歴史、日本との違いなど様々な視点でフィールドスタディを行いました。
その模様を、参加者のコメントと共にご紹介します。

今回の参加者と指導教員(タイのアユタヤ遺跡にて)

「現地の風を浴び、人々の生の声を聞きたい」と初海外に挑戦したグローバル・コミュニケーション学部3年の漆原大悟さん(写真右端)
一行はまず、タイ・バンコクを経由してラオス人民共和国へ。
世界遺産に登録された町・ルアンパバーンを拠点に、ツーリズムの要所である王宮や遺跡、伝統工芸を紹介する施設、マーケット、川や滝、動物などの自然資源を生かしたエコツアーなどを見学・調査しました。

伝統工芸である織物の制作過程
「ラオスについてはタイやシンガポールと比べても事前知識がなかった」という漆原さん。
現地では未舗装の道路や穴の開いた歩道に驚きつつ、物価の安さに魅力を感じたそうです。
特に日本との違いを感じたのは、路上に服や手工芸品を売る店が並ぶ「ナイトマーケット」。
「フリーマーケットをとても大きくしたようなイメージで、観光客だけでなく現地の人も多くいました。ズボン1本が日本円で1,000円くらいと手ごろな価格で、値引き交渉も当たり前にされていました」(漆原さん)

また、ラオスのエコツアーでは、日本のツーリズムとの違いも感じたそう。
「『お客様は神様』という意識のある日本と比べると安全面などで少し『おおざっぱ』な印象があったが、その方が逆にリアル感があり、自然な印象を受けました」(漆原さん)

象の餌やり体験ができるエコツアー
ラオスの調査後、一行はタイ・バンコクへ移動。
タイでは巨大なショッピングモール「アイコンサイアム」や王宮、アユタヤ遺跡などでのフィールドスタディを実施しました。

アイコンサイアム

王宮
「(ラオスと比べて)道が舗装されていて近代的だ!と感じました。アイコンサイアムはショッピングセンターというよりは巨大なテーマパークのようで、利用しているのはほぼ観光客のみ。アユタヤ遺跡はアニメ映画のような雰囲気と『日本にはない形』ばかりで、タイの文化や宗教に基づいて建てられていることが感じられました」(漆原さん)

仏像が並ぶアユタヤ遺跡
さらに、タイでは日本政府観光局も訪問し、訪日観光客の動向に関するデータもリサーチ。
「アニメに興味がある人が多く、訪日しているタイ人の約8割がリピーターに。タイと日本の距離が近いことや円安の影響もありそうだと感じました」(漆原さん)

タイの日本政府観光局
最後に調査した国はシンガポール。
マリーナベイ・サンズやナイトサファリなど、都市観光の要所を中心に見学しました。

マリーナベイ・サンズ
「とにかく物価が高い!他の2カ国と比べても様々な国の人がいて、外貨を獲得しようとしているのかなと思いました。また、3カ国で一番近代的で発展している一方、ルールが徹底されているところに政治体制の違いも感じました」(漆原さん)

都市の夜景を楽しめる人気観光施設も視察
今回のPBLで、各国の経済発展に関する視野が広がり、興味を持ったという漆原さん。
3か国それぞれの発展経緯と展望など、今後の研究に生かせそうな気づきを色々と得たようです。
「正直、(渡航前は)経済に関する数字を見ても抽象的で、あまり興味がありませんでした。しかし、現地に行くことで、実際に目の前にある各国の状況や(経済発展の)規模感を知り、そこに至る経緯に数字の裏付けがあるということを感じられました」(漆原さん)