Academic Life & Research
教育・研究
メンズメイク、地下アイドル、接客ロボット、仕組債、EV自動車…。現代のビジネスに切り込む卒業研究を紹介
2025.03.24
東洋学園大学では、都心の立地や大学の持つ様々なリソースを生かした「TOGAKU PBL」(PBL=課題解決型学習)を積極的に推進しています。
その集大成のひとつが、学生一人ひとりが自らテーマを探して研究を進める卒業論文。
今回は、1/30(木)に行われた現代経営学部の「卒業研究発表会」の様子をご紹介します。

今年度の現代経営学部「卒業研究発表会」には卒業研究優秀賞を受賞した5名の学生がノミネートされ、うち4名が発表を行いました。
まずは、「マーケティング戦略とプロジェクトマネジメントゼミ」(本庄加代子教授)の龍興克典さんが登壇。
本庄ゼミでは昨年度、日本と韓国の「メンズメイク市場」について日本と韓国で3回にわたる調査プロジェクトを実施しました。
龍興さんは同調査でリーダー(ゼミ長)を担っており、卒業論文では各回の調査を総合的に分析・サマライズし、「キャズム理論」に基づいた日韓市場における普及の現状について論じました。

オンラインでの登壇発表を行った本庄ゼミの龍興さん
優秀賞2つめは、「新商品開発ゼミ」(安藤拓生准教授)の学生による「地下アイドルビジネス」についての論文。
執筆者本人の活動経験と地下アイドル経験者へのインタビュー調査を通じて、心理的葛藤や職業観を当事者視点で論じた斬新な内容でしたが、残念ながら発表会の出席が叶わず、資料のみでの紹介となりました。
3番目の登壇者は、「新事業開発ゼミ」(石黒順子准教授)の大家陽介さん。
ファミリーレストランで7年間アルバイトをしていた経験から猫型配膳ロボットに代表される現場のハイテク化と従業員の心理的課題についてフォーカスしました。
まさに「現代の経営」について、業務効率化と従業員のモチベーションという2側面から現場視点で掘り下げ、マネジメントへの提言を行った研究内容が高く評価され、最優秀賞を受賞しました。

今年度の現代経営学部卒業研究最優秀賞を受賞した大家さん(右)と指導を担当した石黒順子准教授(左)
続いて、証券会社への内定を獲得した「金融・保険ゼミ」(畔上秀人教授)の岡本航太さんが、「仕組債」をテーマに顧客と金融機関・営業職員の利益相反について分析、解決策を提言。
質疑応答も盛り上がり、「仕組債の問題点にとどまらず金融業界全体への示唆が含まれた良い提言だった」(八塩圭子学部長)と評価されました。
最後に登壇したのは、「文化関連事業のプロジェクト立案ゼミ」(赤尾充哉准教授)の町田雅斗さん。
日本における電気自動車普及の課題と解決策について、企業の技術・政府施策の最新動向に加え、フランスやイギリスの事例をもとに論じ、質疑応答では今後の施策に関する提言も。
「最先端の話題ながら信頼できるデータをもとに現状を分析している」と評価されました。

<2024年度 卒業研究発表会(現代経営学部)優秀賞受賞者・論題一覧>(発表順)
龍興克典 メンズメイクにおける普及の壁の解明
井上亜美 「誰でもアイドルになれる時代」-地下アイドルが抱く心の葛藤-
大家陽介 ハイテク化が生み出す従業員の心理的課題の検証 ※卒業研究最優秀賞
岡本航太 仕組債と適合性の原則
町田雅斗 今後の日本の自動車の方向性は、どのように変化していくのか