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教育・研究
国際移住機関(IOM)の職員を招き役割と業務を知る。「国際協力キャリアの世界」特別講義の様子
2020.01.17
国際協力分野の多様なアクターについて学ぶグローバル・コミュニケーション学部の「国際協力キャリアの世界」(玉井隆専任講師)で、秋学期の総まとめとなる特別講義を実施。
ゲストに「国際移住機関」(IOM)で政策官を務める冨田早紀氏を招き、難民を含む移民の実態と同機関の役割、実際の業務についてお話しいただきました。

「国際移住機関」(IOM)の冨田早紀氏
冨田氏は東京大学大学院総合文化研究科在籍時代の玉井講師の後輩であり、卒業後に国内のシンクタンクを経て日本外務省JPOに内定、2018年から国際移住機関のジュネーブ本部に政策官として着任された経歴をお持ちです。
講義ではまず、「移民」という言葉の意味について学生たちと意見交換。
「移民」とは留学生や海外駐在者なども含まれ、期間やビザの種類を問わないことを確認しました。
そのうえで、難民をはじめとする紛争や自然災害等による「非自発的移住」に対する人道支援に加えて、平時の環境で仕事・キャリアを求めて移住した労働移民への支援や、移民の健康・保健に関する支援など、IOMが国際社会で担う役割について解説いただきました。

さらに、IOMや国際連合にはどのような業務があるのかを一般企業や学校になぞらえながら解説。
現場で支援を行うスタッフはもちろん、事務やシステム管理、広報、図書館など、一般企業同様に様々な業務を担当するスタッフがいることを教えていただきました。

中でも、冨田氏が務める「政策官」の役割については、会議での事前議事調整など実際に担当されている仕事内容について具体的にご紹介いただきました。
普段は見えづらい部署で様々な技能を持ったスタッフが活躍しているというまさに「現場」のお話を伺えたことで、学生にとっては国際協力に関わるキャリアをよりリアルに考える貴重な時間となったようです。