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現代経営

“動く家”トレーラーハウスがテーマの安藤ゼミ新商品開発プロジェクト最終発表報告

現代経営

2020.02.06

1/29(水)、現代経営学部の「新商品開発ゼミ」(安藤拓生専任講師)と株式会社カンバーランド・ジャパンによる産学連携プロジェクトの最終発表を行いました。

同プロジェクトは、“動く家”トレーラーハウスをテーマに学生たちが新しい商品やビジネスアイデアを企画し、企業に提案することを目指して実施。

安藤ゼミでは夏休みに(株)カンバーランド・ジャパン本社で学外研修を実施したほか、秋には河口湖のキャンピングサイト「清水国明の森と湖の楽園」で宿泊体験を行うなど、トレーラーハウスについての調査を重ねてきました。

最終発表には、ゲストとして(株)カンバーランド・ジャパンの日本支社長である菊地 聡氏に加え、同社のトレーラーハウスを導入している「清水国明の森と湖の楽園」から代表取締役社長の中西 希氏、コンテナハウスなどの商品を提案する株式会社キャッチの代表取締役である上野 裕芳氏を招聘。
全5チームがプレゼンテーションを行いました。

写真左から中西氏、上野氏、菊地氏

どのチームも、社会における問題をトレーラーハウスを用いて解決することを目的として新商品・新ビジネスのアイデアを考案。

1チーム目は地域による医療格差を是正し、地域包括ケアシステムを推進することを目的とした「救急箱トレーラーハウス」を提案、ゲストから医事法や薬事法など現行法との兼ね合いや技術的な課題についての指摘と共に、実現への期待が寄せられました。

続いての提案は、「移動式美容室トレーラーハウス」。
初期費用を抑えられるトレーラーハウスを使って若手美容師の独立起業を支援し、離職率の低下に貢献しつつ美容室の少ない地域への展開を行うという企画を提案しました。
ゲストとの意見交換では、シェアリングサービスの導入などのアイデアで盛り上がりました。

3チーム目は、インテリア企業と連携した家具のお試しサービス付き宿泊施設「インテリアサービス付きトレーラーハウス」といったアイデア。

アプリを使って消費者が試したい家具を選び、選んだ家具を配置したトレーラーハウスに宿泊できるという新たなビジネスに、ゲストからも「今のトレーラーハウス業界にはない発想」「サブスクリプションモデルにも通じる、的を射た提案」と好評でした。

続いてのチームはSDGs(持続可能な開発目標)を踏まえたエコマーク認定の取得&Ecoホテルとの提携による「水上ホテル×トレーラーハウス」という新規ビジネスを提案しました。

ゲストからは社会全体のエコに対する意識の低さ、海岸の利権問題といった、実現可能性に対する厳しい意見も。
一方で、トレーラーが陸上だけでなく水上にも進出するという自由な発想に対する評価の声も上がりました。

最後のチームは、起業に興味はあるけれど行動に移せない、という最近の若者の心理に着目。

トレーラーハウスのリースサービスと自治体による起業支援、資金調達のためのクラウドファンディングを組み合わせた「若手起業家×トレーラーハウス×地域活性化」プロジェクトを提案し、若者ならではのインサイトを踏まえたアイデアに、ゲストから「若い人ならではの意見が勉強になる」との声が上がっていました。

講評では、ゲストから「(学生の)新しい目線を活用したアイデアをぜひ開発して、皆さんの商品として世の中に発信するという取り組みをしたい」(中西氏)という嬉しいコメントもいただきました。

安藤ゼミでは今後も同プロジェクトを発展させ、学生たちが主体となった新商品開発や新規ビジネスの企画に取り組む予定です。

安藤専任講師