Academic Life & Research
教育・研究

英コミ

多文化社会でアイデンティティや価値観をめぐって意見交換

英コミ

2022.07.20

英語コミュニケーション学科の「英語コミュニケーション(異文化コミュニケーション)ゼミ」(宮房寿美子准教授)は、その名の通り「異文化コミュニケーション」を研究するゼミです。

その研究範囲は多岐にわたり、多文化社会におけるアイデンティティや文化的価値観の違い、カルチャーショックといった問題から始まり、ジェンダーや人種問題まで広く扱われています。

この日の3年ゼミでは、「大学の授業を通じて、黒人差別やLGBTQの問題を知った」という安住彩さんと、「もともとSDGsに興味があって、その中でもジェンダー問題を学ぼうと思った」という岡村藍さんが、同性愛問題に関する論文を紹介していました。

2人が紹介した論文は、日本における同性愛の歴史、「同性愛者」のステレオタイプ形成におけるメディアの影響、公教育での扱われ方について書かれたもの。
ゼミ生たちは発表の内容や資料をもとに、どうしたらステレオタイプ的な偏見を無くすことができるのかについての意見交換を行っていました。

「LGBTQの研究に興味がある学生が多くいますが、ディズニープリンセスのフェミニズムやジェンダー問題について発表したゼミ生も。お互いの発表を聞くたびに、こういう意見があったんだ!と新たな発見があります」(安住さん)
「何より、自分たちで考えて、自分たちで調べ、発表して、意見をシェアするので、ゼミがとても楽しいんです。少人数だからこそ自分らしいプレゼンもできていると思うし、意見も言いやすいので」(岡村さん)

ゼミについて話してくれた安住さん(左)と岡村さん

「3年のゼミでは、まず『異文化コミュニケーション』についての基礎を学んだあと、それぞれの学生が興味ある論文を探して発表・討論します。今年の3年生は、特にLGBTQに対する問題意識が高い人が多いですね。4年生には、日本に住む外国籍の人について研究している学生もいます」と宮房准教授。

ゼミ生自身が教壇に立ち、問題提起や調べた内容を発表

「多様性を認め合いたい」(岡村さん)という言葉のとおり、かなり踏み込んだ内容まで扱いながらも互いを尊重し穏やかに意見交換を行うゼミ生たちの様子こそ、「異文化コミュニケーション」の体現と言えるのかもしれません。

教室のあちこちでざっくばらんな意見交換が行われる