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逆転の発想でアンチをチャンスに。卒業生が経営する「油そば鈴の木」のSNS戦略とは

産官学連携,現代経営

2024.01.10

12/7(木)、現代経営学部「現代企業ケース研究」(野村拓也専任講師ほか)のゲストとして、本学の卒業生で「油そば鈴の木」オーナーのりゅう社長が来学。
“日本一アンチのいるラーメン屋”を自称しつつ、ユニークなビジネスアイデアと確かな味でファンを増やしている「油そば鈴の木」の、経営戦略やインフルエンサーマーケティングについてお話を伺いました。

油そば鈴の木・りゅう社長

「油そば鈴の木」オーナーのりゅう社長は、本学の現代経営学部在学中に女性向けパウダールーム「キラコレ」を起業。
その後、25歳の頃にさいたま市に「油そば鈴の木」を起業、2022年にラーメン激戦区の池袋に移転し、赤字続きの経営を約1年で逆転、独自のビジネス戦略で注目を集めています。

在学中に起業した店舗の話も

講義は起業の経緯や資金調達、一般の油そばに比べて高い原価率(一般10%前後、鈴の木は20%以上)など、店舗の経営に関する話からスタート。
「東京コスパグルメ」をはじめとするインフルエンサーとのコラボを中心としたSNSマーケティングに積極的に取り組んだことがキッカケとなり、ネットアンチから激しい誹謗中傷を受け、毎月赤字が続いていた当時の話も赤裸々にお話しいただきました。

しかし、りゅう社長は炎上を逆手に取り、独特のキャラクター性を活かして知名度を獲得し、多数の著名なYouTuberやインフルエンサーと次々にコラボすることに成功。
こだわりの味に関して忖度なしの評判が広まると同時に、「癒着丼グッズ」や「トゥクトゥク送迎」などの話題性ある施策やインフルエンサーのニーズに応えるサービスを打ち出し続け、8年で11店舗入れ替わる「ラーメン屋の墓場と呼ばれた」物件で、行列店へと成長しました。
「アンチの誹謗中傷を面白おかしく活用することで強みに転換する」という、まさに現代におけるインフルエンサーマーケティングのリアルな成功例をお話しいただきました。

2023年には「大つけ麵博」への初出店も果たし、全国各地から出店オファーがあるというりゅう社長の次の目標は「FC展開、そして世界展開」とのことでした。
学生時代の起業からSNSマーケティングの実践例、グローバル展開という事例を身近な存在である卒業生の体験として伺うことができ、学生たちにとっても大きな刺激となりました。