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国会会議録を用いた言語分析とは。グロコミ学科で言語×政治×データサイエンスをテーマにゲスト講義

グロコミ

2024.02.16

1/18(木)、グローバル・コミュニケーション学科の2年次科目「専門基礎演習B(コミュニケーション・学問の社会への応用)」(依田悠介教授)に、神戸松蔭女子学院大学の松田謙次郎教授を招聘。

政治、言語、データサイエンスの関連についてお話しいただきました。

「専門基礎演習」はグローバル・コミュニケーション学科の2年次に履修するプレゼミで、授業を通して専門分野の視野を広げ、3・4年次に開設されるゼミ(専門応用演習・卒業研究演習)を中心とした各科目の修得へとつなぐ役割を担っています。

依田教授が担当する専門基礎演習では、言語学と社会の関わりを幅広く学び、学生たちはこれまで第二言語習得に関わる問題や、キャラクターの名前について言語学的観点から考えてきました。

1/18(木)、言語学で使われるデータの種類から説明を始めた松田氏。
「ビッグデータとAIの関わり」や「松田氏自身の指導学生が行ったデータを用いた言語学研究の紹介」のほか、松田氏の現在の研究テーマである「国会会議録を用いた言語研究」といったトピックについて詳しくお話しいただきました。

国会会議録とは、国会審議での発言を一部修正して文字化したもので、1947年からのデータが存在している大きなテキストデータベースです。
中でも、日本語の形容詞の変化や国会で使われる「テレビ入り」「お経読み」といった、集団語の意味の解明方法について、いつどのように発生し、どんな意味で使われているのかを国会会議録を用いながらご説明いただきました。

講義の最後には、松田氏が提唱して近年話題となった「フェイク謝罪(例:誤解を与えて申し訳ないなど)」について触れ、学生たちへ新たなリサーチトピックの見つけ方をお話しいただきました。
学生にとって言語学が社会の中でどのように使われるのか、「政治×言語」の面白さを発見する貴重な時間となりました。

授業に先だって1/17(水)には、松田氏を東洋学園大学理論言語学コロキウムにお招きし、世界の様々な研究の動向や松田氏の最新の研究についてご講演いただきました。
(本研究会は科研費22K00537:分散形態論の語彙挿入メカニズムの研究:日本語助数詞に注目しての助成を受けています。)

指導を担当する依田教授コメント:
「私の専門は言語学という、社会との関連性が薄い研究分野であると自認していますが、グローバル・コミュニケーション学部の中での専門基礎演習Bでは自身の研究分野を社会との関連で学んでもらうことを意識しています。その中で、松田先生のお話にあったような国会のことばを言語学の枠組みから捉えることで社会の構造そのものに近づくことができます。コミュニケーションというのは、英語を話すことや、正しく意図を伝える以上のものであり、グローバル社会の中で重要な意味を持っていることを改めて学ぶ機会となりました」

グローバル・コミュニケーション学部グローバル・コミュニケーション学科では、2年次より多彩なゼミを設置して、社会に対して貢献できる人材を育成することを目標にしています。
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