Academic Life & Research
教育・研究

人間科学

堀口ゼミが東京都内の小学校で「遊び場・学び場」づくりに参加

産官学連携,人間科学

2024.08.21

6~7月にかけて、人間科学部「臨床心理学(スクールカウンセリング・心理療法)ゼミ」(堀口真宏教授)の3年生が、東京都内の小学校での学外研修を実施。
放課後全児童向け事業の一環として、株式会社明日葉が実施している子どもたちの遊び場・学び場づくりに参加し、7/19(金)に報告会を行いました。

今回の学外研修は、「放課後全児童向け事業(アクティ)」を実施している小学校を2チームに分かれて訪問、放課後を過ごす児童との交流・見守りを行うという内容でした。

報告会では、小学校連携して子育て支援に取り組む(株)明日葉の事業内容に関する情報のほか、実際に学生たちが現地で体験した活動や子どもたちの様子について発表。

「子どもたちとどのような遊びをしたか」「学生自身が観察した子どもたちの様子」「子どもたちの安全への配慮やトラブルの対応」など、様々な視点での報告と活発な質疑応答が行われました。

児童指導員として活動する明日葉スタッフとともに、教室や体育館での遊び、宿題の見守りなどを通じて子どもたちと交流した学生からは、
「体育館ではボール遊びとそれ以外の場所を区分けするなど、安全に配慮していた」
「先輩スタッフのトラブル発生時の対処スピード、子ども一人ひとりの性格や個性への配慮に感動した。だからこそ、子どもたちが自己表現しやすい環境ができていると感じた」
といった感想が。
障がいがある子どもへの配慮や、安全で清潔な環境を整えること、保護者や学校教諭との連携の大切さを改めて実感した、という声も聞かれました。

さらに、「自分たちの子ども時代と比べて、遊びやゲームの種類、ルール、使う道具の種類が変化していた」「(外での球技禁止など)規制やしがらみが増えている。自分が子どものころと比べて、子どもたちが大人びて配慮に富んでいると感じた」といった意見も。
一方で、明るく元気で、正直な反応をする子どもの姿に、「子どもたちが思った以上に精神的に大人で、助けられる、教えてもらう場面も多かった」「自分の意見を主張することは大切だと改めて学んだ」「緊張や他人にどう見られるかを気にするのではなく、まず自分が楽しむ、頑張るという前向きな気持ちを学んだ」という感想も多く聞かれました。

最後に堀口教授から、「今回は明日葉さまから貴重な機会を頂いた。子どもとかかわる体験は自身の成長にもつながるという発表もあったように、相互に影響しあうことである」ということを述べられた。続けて、「子どもを見守るという立場の視点からは安全・安心という基本的な点が最優先される。加えて時代背景や地域文化など様々な要因から子どもを取り囲む環境は変化してきている。そのような時代だからこそ、安全な環境の中で子どもが思い切り遊べる場が必要となってきているだろう。今後も協働できたらしていきたい。」と述べられた。

学生からは「普段は子どもと触れ合う機会がなかったが、今回の活動を通じて就職の視野が広がった」「大変なことも当然あったが、終始ずっと楽しかった。機会があればまた参加したい」というコメントもあり、教育現場における支援や児童福祉・支援、子どもの成長や発達について実践しながら学ぶ貴重な機会となったようです。