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人間科学

「地域課題解決論」にて、全国の地域づくりに携わる特別ゲスト講師による授業を実施

人間科学

2025.06.26

東洋学園大学では、都心の立地や大学の持つ様々なリソースを生かした「TOGAKU PBL」(PBL=課題解決型学習)を積極的に推進しています。

5/12(月)、人間科学部の「地域課題解決論」(種村文孝准教授)で、特別ゲスト講師として一般社団法人サステナブルコミュニティ共創機構代表理事の横山泰治氏を招聘して授業を行いました。

「コミュニケーションとコミュニティ」をテーマに、まちづくりや地域活性の現場で、どのような人々が、どのようなコミュニケーションを起こしているのか、という実践的な内容を取り上げていただきました。

横山氏は、全国の持続可能な地域づくりに取り組んでいます。
「地域からのSDGs達成」をテーマに国会議員や外務省、国際会議の場などでもファシリテーターとして活動してきました。
また、総務省の外部専門家である「地域力創造アドバイザー」としても活躍されています。

今回の授業では、若者を中心としたまちづくりに取り組んだ地域の板金職人の方の事例や、若者が運営する観光案内所の事例などをもとに、地域で活躍する人々のバイタリティやコミュニケーションのポイントをご紹介いただきました。

「地域課題解決論」の授業では、学生が関心のある地域について調べ、地域課題解決に向けた取り組みを探究しています。
実際の現場で若者が関わっている取り組みはとても身近に感じて、自分も生かしたいという学生が多かったです。

「地域活性化の一例で自発的行動のサイクルのお話を聞きましたが、言われてやらされるのと自分から行動するのでは、率先して問題に取り組むかどうかがまったく違うことが印象的でした。横山さんみたいな本当に地域の人に喜んで貰うためにNPOで行動している人を心から尊敬します。授業でも熱い情熱が伝わってきました。NPO法人は、非営利目的でお金のための活動ではないが、ここまで人のために行動できる横山さんのお話しを伺って自分は真底感動して、私も何か携われることがないかと考えましたし、他の学生が少しでも興味もってほしいなと思いました」

「私は1280年の歴史を持つ神田祭の調査を通じ、少子高齢化や若者減少による継承問題に直面している。祭りの意味の希薄化が要因と考え、横山氏の4ステップ(背景伝達・事実提示・影響提示・真意表明)が祭りの意義を伝えるフォーマットとして活用できると気づいた。この学びをもとに調査を進めていきたい」

「今回学んだ、バイタリティのサイクルの考え方は、自分自身を動かすだけでなく、他者を説得し巻き込む力にもなります。例えば、「一緒にお祭りを開こう」と誘うよりも、「この街には昔からお世話になってきた。だから恩返しがしたい。一緒にお祭りを開いてこの街をもっと元気にしよう」といった背景や思いを伝えることで、相手の心を動かすことができます。言葉に熱意や理由を込めることで説得力が増し、人を動かす原動力になります。今後はこのサイクルを意識して行動し、周囲に良い影響を与えられる人間を目指したいです」

その他にも、授業の感想では、地域課題解決のために率先して自分に何ができるか、どのように地域の人を巻き込んで一緒に活動していけるかなどを考えた学生が多く、今後に生かしたいという意見が多数みられました。