Academic Life & Research
教育・研究
人間科学部2年次科目で、心と脳のはたらきを確かめる実験に挑戦。「心理学実験」
2025.12.02
東洋学園大学では、都心の立地や大学の持つ様々なリソースを生かした「TOGAKU PBL」(PBL=課題解決型学習)や実習・実験をはじめとする実践を通じた学びを積極的に推進しています。
人間科学部の「心理学実験」(中村哲之教授、井上美鈴准教授、児玉美希兼任講師)では、学生たちが実際に心理学における主要な実験に挑戦。
専門の器具やPCソフトを使用した実験を、「実験者(実験を実施する側)」、「実験参加者(実験を受ける側)」それぞれの立場で体験し、実験の計画立案と手順、データの収集・分析方法などを学んでいます。
10/20(月)には、「錯視知覚(ミュラー・リヤー錯視)」と「知覚運動学習(鏡映描写)」の実験が行われました。


「錯視知覚(ミュラー・リヤー錯視)」では、様々な長さや角度の矢印が描かれた器具を使って、矢印の長さや角度の違いによって、横棒の長さの見え方(騙され方)にどのような変化が生じるかについての数値データを収集。

実験参加者が左右のカードに描かれた矢印を見ながら、横棒が同じ長さになるように器具を調整するという、一見単純な実験です。
しかし、実験の順番調整や数値の記録など実験者側の手順が多く、学生たちは正確な結果が出るよう、お互いに一つひとつの手順を確認しながら実験を進めていました。


また、別のクラスで行われていた「知覚運動学習(鏡映描写)」は、鏡に映った手元の像だけを見ながら星形の狭い道をはみ出ないように1周し、かかった時間とはみ出した回数を記録するという、こちらも一見簡単そうに思える実験。

しかし、いざ体験してみると、実際の手元が黒い目隠し板で見えないことが影響して、思うように手が動かせず、意外な結果に。実験者・実験参加者ともに驚く様子が見られました。


人間科学部では基礎心理学の実験を実践的に体験できる同科目のほかに、臨床心理学の実践に必要な心理検査法を学ぶ「心理検査演習」という科目も開講。
公認心理師課程の履修者や認定心理士などの資格取得希望者をはじめ、多くの学生が実践を通じて心理の知識を深めています。