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人間科学

渋谷区で若者の孤立・孤独問題に取り組むNPO法人の話。「地域ではたらく」ゲスト講義

人間科学

2021.06.22

人間科学部科目「地域ではたらく」(宮園久栄教授)では、様々な職業のゲストを講師として招き、地域社会を支える仕事について学んでいます。

6/15(火)は、NPO法人ピアサポートネットしぶや 統括リーダーの石川隆博氏を講師に迎え、渋谷区で生きづらさを抱えている若者やその家族をサポートする活動や、地域社会におけるNPO法人の役割についてお話を伺いました。

石川隆博氏

大学を卒業後、ボランティア活動や公益増進社団法人職員を経て、現在はNPO法人の統括リーダーとして活動している石川氏。
まずは、活動の拠点である「渋谷区」という地域の特徴について、様々なデータや政策を見ながら解説いただきました。

続いて、NPO法人ピアサポートネットしぶやの事業内容について、NPO法人が地域の声を拾い上げて事業化するまでの一連の流れとともに紹介。
中高生の居場所作りからスタートし、利用者や地域のニーズに応える形で学習支援や自立支援、子どもの孤食対策や子育て支援などへと活動の幅を広げてきたこと、「緩やかにしなやかにつながり、何かあった時につながりを活かす」(石川氏)という行政や地域、企業、NPO、学校などの協力団体・地域との関わり方についてお話しいただきました。

新型コロナウイルス感染症の影響もあり、最近では「あらゆる人に孤立・孤独の問題が起きていることが見えてきた」という石川氏。
学校に通ってはいるものの悩みを抱えている、という子どもたちをサポートするため、現在は渋谷区の公立中学校と連携して放課後の居場所作りに取り組んでおり、その様子を動画でご紹介いただきながら具体的な活動内容についてお話しいただきました。

渋谷区の公立中学校での活動の様子

学生からはやりがいや就職の経緯、一般企業とNPO法人の違いについてなど様々な質問が上がり、普段はなかなか知る機会のない、NPO法人で働くスタッフの方の本音を伺うことができました。