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「安全保障論」ゲスト講義-日本の国際平和協力を学ぶ

グロコミ

2022.07.15

7月、グローバル・コミュニケーション学科「安全保障論」(川口智恵 専任講師)にて、防衛省統合幕僚学校国際平和協力センター新井信裕1等陸佐をゲスト講師に招いてオンライン授業撮影を実施し、防衛省自衛隊の国際平和協力活動の現状と課題を伺いました。

新井氏(左)と川口専任講師

新井1佐は陸上自衛隊に所属し、日本が自衛隊部隊を派遣した南スーダンの国連平和維持活動(UNMISS)をされたご経験をお持ちです。また、国連本部平和活動局軍事部において軍事計画官としてもご活躍されました。


今年は「国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律」、いわゆる「PKO協力法」が制定されて30年という節目の年にあたりますが、自衛隊は「国際平和協力業務」等の中で、国連平和維持活動への司令部要員の派遣、部隊派遣、能力構築支援事業など様々な活動を行ってきました。
こうした日本の安全保障政策における防衛省自衛隊の国際平和協力の実践と課題についてご自身の経験を基にお話しいただきました。

加えて、国連本部での勤務経験を基に、国連PKOに参加している人々の人数、予算規模、活動の進捗や、PKOの出口戦略、要員の安全確保、財源の不足といった課題についてもお話しいただきました。

特に近年は、COVID-19パンデミック、ロシアのウクライナ侵攻、気候変動や貧困問題といったグローバルな課題が山積しており、地球規模の課題解決に向けた国際秩序・多国間協調のための国連の役割が再度問われているとのお話でした。

講義後には、川口専任講師との対談形式で、事前に学生から寄せられた質問にお答えいただきました。

授業の最後には、グローバル・キャリアを志す学生に向けて「まずは『一歩踏み出そう』とチャレンジし、スキル、キャリアをしっかり身につけ人脈構築することが大切」「教科書や授業で学ぶ『原則』を押さえたうえで現場を理解し、多様性をしっかり尊重したうえで、他国と対等に渡り合い、リードしていく力(国際競争力)を身につける必要がある」と心強いメッセージを頂きました。

同授業は防衛省統合幕僚学校国際平和協力センターHPでも紹介いただきました。
https://www.mod.go.jp/js/jsc/jpc/action/index.html