Academic Life & Research
教育・研究
地球が抱える課題や日本の国際協力について学ぶ。JICA地球ひろばでの学外研修
2022.12.13
12/1(木)、グローバル・コミュニケーション学科「専門基礎演習B」(佐藤泉教授)にて、独立行政法人国際協力機構(JICA)が運営するJICA地球ひろばでの学外研修を実施。
体験ゾーンを中心に館内を見学したほか、JICAの事業や日本の国際協力についてJICA地球ひろば総括主任の佐藤秀樹氏にお話をうかがいました。

学生たちはまず「人間の安全保障展 世界を知る、世界を変える!」や月間特別展示「ジャマイカ」などを見学。
地球が抱える課題や開発途上国の暮らしの現状について体験型展示で学んだり、SDGsアクションゲームに挑戦したりしました。
また、JICA図書館では貴重な資料を閲覧し、国際協力の歴史についても理解を深めました。

緒方貞子メモリアルギャラリーでは緒方氏の言葉や行動に感動
その後、JICA青年海外協力隊員としてポーランドで日本語教育を行ったご経験をお持ちの佐藤氏から、現地での体験談や開発途上国への支援についてお話をうかがいました。

ポーランドの大学では日本語を学びたい大学生だけでなく子ども(小・中・高生)や高齢者でも授業を受けられることや、ポーランドは3回も領土が分割された経験から、現在は積極的にウクライナ難民を受け入れているといった現状をうかがいました。
また、ポーランドに親日家が多い理由には、第二次世界大戦中にリトアニアの臨時領事杉原千畝氏が日本への通過査証を発給して約6,000人のユダヤ人難民を救ったり、日本がポーランド人の孤児を受け入れたりといった歴史的背景があること、阪神淡路大震災の際にポーランドから義援金を送ってもらったり、被災児童をポーランドに招待してもらったりと、日本とポーランドの間には長い交流の歴史があることを学び、学生たちは熱心にメモをとりながら聞いていました。
さらに、日本も戦後復興の際には諸外国から食糧支援やインフラ支援を受けていたことも知り、食料自給率の低い日本がなぜ開発途上国を援助するのか、あらためて考えるきっかけになったようです。

学外研修に参加した学生からは「JICA地球ひろばの展示は子どもでも学びやすいようにパズルなども用意されていて覚えやすく、各ブースにしっかりと伝えなければならないことが書かれていた。今回学んだ知識を今後生かしていきたい」、「日本にも困っている人がいるのに、なぜ海外を支援するの?と思う人がいるかもしれないが、困っている人がいたら助けるのが当たり前の社会になればよいなとあらためて思った」といった感想が聞かれました。