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特別講座「未来は共に創る――アジア共同体の新しい地平線」(全15回)がスタート

地域間連携

2023.09.26

本学では、一般社団法人ユーラシア財団from Asia助成による特別講座を開講しています。
今年は一般聴講者を含む対面での講義が復活し、「未来は共に創る――アジア共同体の新しい地平線」という全体テーマのもと、アジアの諸問題に関する専門家を講師として招へい。
東アジアの中でも特に日本と中国、朝鮮半島の三者を中心とし、最新情勢や喫緊の国際的な問題に触れながらも、地域の平和と安全、安定を守るための共通意識を形成していくことを中心としたオムニバス講座として企画されました。

初回となる9/21(木)は、本学の朱建栄客員教授が講師として登壇し、「米中二強の時代に日本は建設的な役割を果たせるか」というテーマで講義を行いました。

朱客員教授は講義冒頭、まずは本講座の歴史や意義、今年度の企画意図に触れたのち、今回のテーマである米中関係の過去と現在について解説。
造船業や先端技術研究分野において、アメリカ一強だった過去を振り返りつつ近年頭角を現している中国と形骸化が進むアメリカの現状、特にスマートフォンに搭載される最先端の半導体チップをめぐる駆け引き、アメリカが全世界的な影響力を持つ金融システムについてなど、世界への影響も含めた米中関係の現状を紐解きました。

朱建栄客員教授

その後、中国がアメリカや日本をどのような視点で見ているか、という点にも言及。
最近話題となっている「汚染水」(処理水)の問題なども挙げつつ、相互不信をあおるような報道への疑問や、18-29歳の若手世代を中心とした対日感情・対中感情の上昇傾向、アメリカが求めている日本の中小企業が持つ技術力にも触れ、「日本は日本人が思うよりもアメリカ・中国双方から重要視されている」という見解を述べ、質疑応答を行って講義を締めくくりました。

同講座は本学学生が履修するほか、一般の方も受講可能な公開講座として開講されています。
各回の講師・テーマ、聴講のお申し込み方法は以下ページよりご確認いただけます。

一般財団法人ユーラシア財団 from Asia 助成 特別講座
https://www.tyg.jp/koukaikouza/oneasia/index.html