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中国の経済動向をロングスパンで分析。特別講座「未来は共に創る」第2回

地域間連携

2023.10.05

本学では、一般社団法人ユーラシア財団from Asia助成による特別講座を開講しています。
今年は一般聴講者を含む対面での講義が復活し、「未来は共に創る――アジア共同体の新しい地平線」という全体テーマのもと、アジアの諸問題に関する専門家を講師として招へい。
9/27(木)に開催された第2回は、京都産業大学教授の岑智偉氏が講師を務めました。

今回の講義テーマは「2023年以後の世界と中国の経済――世界的経済循環論から読み解く」。
短期的な経済動向の解説だけでなく、世界の歴史や転換点を踏まえた「超長期」的な視点で見る中国経済や世界的経済循環論について、統計分析の手法とともにお話いただきました。

岑智偉氏

講義中には、日本やアメリカ、中国、そして昨今経済成長が著しいインドの経済をGDP成長率や観光業でのインバウンド効果など長期的にとったデータから比較・分析したお話も。
岑氏は「イノベーション・技術革新面で優秀な結果を出し続けている日本だが、産業だけはトップに後れを取っている。もっと別の経済政策が必要となっているかもしれない」と、日本の今後の経済成長について展望を述べました。

最後に、岑氏はこれまでの説明を踏まえた「世界的経済循環論」を概念図とともに紹介。
経済を分析する上で見落とされがちな超長期的な視点での世界経済について知見を述べ、「日本には“和らげる外交”がある。世界の転換期である今、アメリカと中国どちらについていくかではなく、独立的にアジア諸国の一員として、世界をいい方向にもっていくチャンスなのでは」と投げかけ、講義を締めくくりました。

同講座は本学学生が履修するほか、一般の方も受講可能な公開講座として開講されています。
各回の講師・テーマ、聴講のお申し込み方法は以下ページよりご確認いただけます。

一般財団法人ユーラシア財団 from Asia 助成 特別講座
https://www.tyg.jp/koukaikouza/oneasia/index.html