Academic Life & Research
教育・研究
東日本大震災からの地域づくりと防災。種村ゼミが石巻でフィールドワークを実施
2025.10.10
東洋学園大学では、都心の立地や大学の持つ様々なリソースを生かした「TOGAKU PBL」(PBL=課題解決型学習)を積極的に推進しています。
8/20(水)、8/21(木)の2日間、人間科学部「社会教育ゼミ」(種村文孝准教授)が、宮城県石巻市でフィールドワークを実施しました。
社会教育や生涯学習における地域づくり、防災教育、震災からの復興をテーマに、11名の学生が参加しました。
8/20(水)は、石巻観光ボランティア協会の方のご案内で、震災遺構を巡りながら、当時の被災状況や様子、防災のあり方について学びました。

震災遺構大川小学校の見学
大川小学校では、津波によって多くの子どもたちが犠牲になりましたが、実際に現地を訪れて当時の話を伺うと、津波のおそろしさに言葉を失います。
穏やかな北上川を眺めながら、この川が氾濫してここまでの水位になったのかと驚くとともに、避難の判断の難しさ、いざという時の準備をしておく大切さを感じていました。

当時の被災状況を真剣に聞く学生たち
その後、津波伝承館、門脇小学校をご案内いただき、石巻市の市街地の復興やまちづくりについても話を伺いました。

みやぎ東日本大震災津波伝承館の見学
津波への対策としてまちづくりで工夫していること、防災教育などの取り組みの重要性を認識するとともに、自分たちの住んでいる地域の防災についても考える機会になりました。

震災遺構門脇小学校の見学
8/21(木)は、石ノ森萬画館の見学、一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンによる漁業や地域活性に関する研修を実施しました。

石ノ森萬画館の見学
石ノ森章太郎について詳しい人もそうでない学生もいましたが、「親がすごく好きみたい」「仮面ライダーは知っている!!」など、館内をめぐりながら、日本の漫画やアニメがいかに文化として根付いてきたかを感じる機会になったようです。
伊藤潤二の企画展も行われており、漫画ゆえの表現力、独特の世界観についても話が盛り上がりました。
その後は、(一社)フィッシャーマン・ジャパンの方々から、石巻の漁業や若者の参画、地域で働くことに関する話を伺い、交流や意見交換を行いました。
(一社)フィッシャーマン・ジャパンは、「漁業をカッコよく」をコンセプトに集まった東北の若手漁師集団で、石巻を中心に漁業や地域活性に関する様々な取り組みをしています。
今回は、インターンシップの学生の方も交えて、石巻の魅力、漁業の可能性などについて深めました。

(一社)フィッシャーマン・ジャパンの方々との意見交換
学生からは、「普段、漁業について深めたことがなかったので、『すギョいバイト』など高校生がバイトで漁業に関われる取り組みがおもしろかった」、「地域でインターンシップをしたり、漁業に関わるインターンについては知らなかったので、同世代の方の話を伺えてよかった」などの声がありました。

いしのまき元気いちばでランチ
石巻の漁業の魅力を伺った後、いしのまき元気いちばでいただいた海鮮はとてもおいしく、学生も大満足でした。
1泊2日の石巻のフィールドワークを通して、東北の魅力を味わって満喫するとともに、社会教育にとって重要な地域づくり、つながりづくり、まちづくりについても考える機会になりました。