Academic Life & Research
教育・研究
市民の「学び」と「つながり」を支える、多摩市公民館職員の仕事と役割。「地域ではたらく」
2026.01.16
人間科学部の「地域ではたらく」(宮園久栄特任教授)では、公務員やNPO、福祉や司法など様々な領域で活躍する人々をゲスト講師に迎え、地域を支える仕事について学びます。
12/1(月)には、地方公務員の代表として、10年間にわたって多摩市役所で行政職員として活躍する木村祐大氏をゲスト講師として招聘。
行政職員を目指した経緯から、市役所の中で生涯学習や文化・アートに関わる仕事、そして地域社会における行政職員の「役割」についてお話を伺いました。

冒頭では、木村氏が行政職員を志したきっかけや学生時代の学びについて紹介。
幼少期から行政に関心があり、大学で地域文化振興や刑事政策を学ぶ中で「文化政策に携わりたい」という思いを明確にしたこと、2016年に多摩市役所へ入庁し、文化・生涯学習推進課、公民館などで10年にわたり経験を重ねてきた歩みが語られました。

続いて、現在、関戸公民館・永山公民館に勤務する木村氏から、公民館の役割と仕事内容について説明。
公民館は「学校でも家庭でもない第三の学びの場」として、市民が「つどう・まなぶ・つながる」ことを支える社会教育施設であると語りました。
木村氏は「講座の企画運営」、「市民活動のコーディネート」、「諸室の貸し出しを含む施設の管理業務」など、多岐にわたる業務についても解説しました。
中でも、「講座の企画運営」では企画書の作成から広報、当日の運営まで一貫して公民館職員が担当することが特徴だと言及。
さらに参加した市民が学んで終りではなく、もっと学びたい人には次の道を提示したり、市民と共催で事業を実施したりするなど、地域のコミュニティーを作る支援まで行うことが紹介されました。

また木村氏にとって「地域ではたらく」とは「つなぐ」「つくる」「つたえる」という三つの動詞に集約されると言及。
「地域の人や資源を結びつけて課題解決を促すこと」、「仕組みや学びの場をつくること」、「社会的な意義を適切な文脈で伝えること」など、行政職員として担う多様な役割について具体的に語りました。
最後に、「地域にはさまざまな役割を担う人がいて、その一人として地域に関わり続けることに大きなやりがいがある。皆さんも、地域社会で『どんな役割を担いたいか』をぜひ考えてほしい」と呼びかけ、講演を終えました。

学生からは「印象に残ったイベントは?」「一番大変だったこと、またそれを乗り越えた方法は?」などのたくさんの質問が。
木村氏は具体的なイベントについて言及し、「市役所の仕事で良いところは届ける相手の顔が見えるところ。だからこそ、一つひとつのつながりを大事にし、自然と頑張ろうという気持ちが湧いてくる」と、地域に密着する市役所職員の特性に基づく体験談を語りました。
学生たちにとっては、地域行政や社会教育の現場で働くことへの理解を深める貴重な機会となりました。