Academic Life & Research
教育・研究
東京都庁で働くということ、多様な現場を経験する一般行政職の仕事とは。「地域ではたらく」
2026.01.23
人間科学部の「地域ではたらく」(宮園久栄特任教授)では、公務員やNPO、福祉や司法など様々な領域で活躍する人々をゲスト講師に迎え、地域を支える仕事について学びます。
11/17(月)には、現在東京都教育庁地域教育支援部に在籍し、入庁より10年間、複数の部署で幅広い行政業務を経験されたゲスト講師を招聘。
都立高校の学校事務、学校経営支援センターでの業務集約、交通安全分野での広報啓発、青少年教育施設の運営など、多様な部署で得た経験についてお話しいただきました。

冒頭、東京都庁に入庁後の5年間、都立高校の経営企画室(事務室)で従事した、教職員の給与・福利厚生、予算管理、施設管理、学事事務など、幅広い庶務業務について説明。
特に、夜間定時制や三部制・通信制併置校での勤務経験から、生徒や保護者が置かれている状況は千差万別であることを痛感し、授業料に関する申請受付 や修学旅行等に関する学校徴収金 の調整を行うなど、教員と連携しながら学びを支える工夫を重ねたと語りました。
続いて担当した学校経営支援センターでは、都内約250校のうち、多摩地域の約80校の委託契約を担当。
公正性と透明性を確保しつつ、学校ごとの事情に合わせて契約内容を調整する点に、公務員としての責任の重さを感じたと言及しました。
その後は自転車安全利用の普及啓発に携わり、イベントやアプリ運用を通して、専門的な法令をわかりやすく市民に伝える業務に従事。
現在は青少年教育施設「ユース・プラザ」の運営を担当し、民間事業者と協働しながら体験活動の機会づくりに取り組んでいると語りました。

東京都庁の特徴として、「事業範囲の広さ」「予算規模の大きさ」「多様な専門職との協働」などを挙げたゲスト講師。
その中で、一般行政職員は「コーディネート」と「プランニング」を担い、関係者の意見を整理し、事業を実現していく役割があると説明しました。
授業の最後には、「世の中を少しでも良くしたいという理想を持つこと」と「専門分野以外も広く知識を得て調べること」が重要だと語り、地方自治体の職員は「自分の努力だけではどうしようもない人を助けること」や「地域活動の効果を最大化できる」社会に必要不可欠な職業であると締めくくりました。

学生からは「この仕事をするために、どのような能力が必要か?」「一番大変なことと乗り越えた方法は?」などの質問があがり、ゲスト講師は「向いている人、向いていない人」についても言及するなど、学生の仕事に対する興味に応える丁寧なお答えをいただきました。
学生たちにとっては、公務員としてのキャリアを具体的にイメージする貴重な機会となりました。