Academic Life & Research
教育・研究
災害時の経験を今に繋ぐ。「避難所の運営」をテーマに学ぶPBL
2026.07.24
東洋学園大学では、都心の立地や大学の持つ様々なリソースを生かした「TOGAKU PBL」(PBL=課題解決型学習)を積極的に推進しています。
6/18(木)、人間科学部の「人間科学基礎演習A(心理・カウンセリング)」(塩谷隼平教授)にて、 “避難所の運営”をテーマにしたPBLを実施しました。

今回、学生たちが実施したのは、東日本大震災の発生後に、心理支援のために現地入りして活動していた塩谷教授の経験をもとにしたグループワークで、災害時に設置される地域の「避難所」の運営がテーマ。

ワークでは、災害発生直後で情報が混乱した状態にある「避難所」を想定し、学生たちのグループごとに避難者の数やライフライン(水道、電気、ガス)や食料・生活用品の備蓄状況が異なる「避難所」の設定と、「救援物資」のカードがランダムに配布されます。
学生たちに与えられた課題は、仲間とともに、自分が所属する避難所の運営に必要な物資を揃えること。
物資の調達方法は、自分の避難所が持つ救援物資と周りの避難所の物資との物々交換のみ、というルールです。

救援物資の内容は、水や食料、生活必需品から、医師や介護職などの専門職人材、おむつやペットフード、発電機など特定の対象・特定の状況で必要な物資、娯楽アイテムまで様々。
どのチームも、まずは「自分たちの避難所に不要なもの」を、「必要なもの」と交換しようと、他の避難所との物々交換に臨みます。

ワークの前半は、欲しい物資が交換に出ていなかったり、自分たちの出した物資が不要とされて交換が成立しなかったりと、思うように物資を調達できないグループが続出。
しかし、交換を繰り返すうちに、お互いの避難所についての情報を共有することの大切さに気づきはじめ、「相手の避難所に必要なもの」を交換しはじめたあたりでタイムアップとなりました。
ワークの終了後は、救援物資の一覧を見ながら各グループが振り返りを実施。
自分たちの避難所で必要だった物資に気づかなかったり、情報の不足によって特定の支援物資が「今まさに必要な人がいる」避難所に行き届かず、別の避難所で大量の在庫を抱えてしまったり…というような反省点が続出していました。

一方で、必要な人に必要な物資や人材をしっかり届けられたケースも。
被害にあった人々の心身のケアを踏まえた避難所間のコミュニケーションや情報共有の重要性について、より深く考えるきっかけとなったようです。