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[現代経営研究会]2026年度の現代経営研究会がスタート。第1回は株式会社キングジム 代表取締役社長 木村美代子氏が登壇

PBL,大学間連携,産官学連携,現代経営,大学院

2026.10.28

東洋学園大学では、都心の立地や大学の持つ様々なリソースを生かした「TOGAKU PBL」(PBL=課題解決型学習)を積極的に推進しています。

さまざまな業界・企業の経営者をお招きし、現代社会を読み解くヒントを学ぶ「現代経営研究会」。
現代経営学部「トップマネジメント特別講義」、および文京学院大学との単位互換科目ともなっているほか、一般の方々にも毎年多くご参加いただいています。
第19期となる今期は「未来へ」を年間テーマに、全5回の講演を対面・オンラインの併催で開催します。

10 /7(水)に行われた第1回講演には、株式会社キングジム 代表取締役社長の木村美代子氏が登壇。
「お客様起点の価値共創 ~マーケティング思考の経営改革~」をテーマに、ご自身のこれまでのキャリアを振り返りながら、アスクルやロハコ、そして現在のキングジムでの取り組みについてお話しいただきました。

講演は、辻中豊学長の挨拶からスタート。辻中学長は、「本学園は来年100周年を迎えますが、この研究会は学生の学びの場であり、また社会への貢献の場として今後もいっそう、充実させていきたい」と語りました。

辻中豊学長

続いて登壇した木村氏は講演の冒頭で、「実は、株式会社キングジムも来年で創業100周年を迎えます」と本学との縁に親しみを感じていると笑顔で語ってくださり、ご自身の歩みを振り返るところからスタートしました。

株式会社キングジム 代表取締役社長 木村美代子氏

木村氏は東京学芸大学を卒業後、プラス株式会社に入社。4名の創業メンバーの一人としてアスクル事業の立ち上げに尽力した後、子会社「アスマル」の設立と同時に代表取締役社長に就任。その後、アスクルに戻り、個人向けe コマース「ロハコ」事業に取り組みました。2024年に株式会社キングジムの代表取締役社長に就任し、現在に至ります。

講演では、ご自身の経験を「3つのフェーズ」に分けながら、「お客様の声を真摯に聞いて、仲間と一緒に価値を共創する」という考え方について語られました。

アスクルで学んだ「お客様のために進化する」
最初のフェーズとして語られたのが、アスクルの立ち上げです。
当初はプラスの商品を中心に扱っていたアスクルですが、お客様から「これが欲しい、あれが欲しい」と他社の商品を求める声が寄せられるようになりました。一方、社内には「自社の商品を売ってほしい」という意見がありました。そんな中、木村氏は「私はお客様の代弁者なのだ」と気づき、社内の反対を受けながらも、他社の商品も積極的に取り扱うようになりました。
お客様のニーズに応え、リクエストの多い商品を増やしていくと、結果的にプラスの商品も売れるように。こうした経験が「お客様のために進化する」というアスクルの企業理念につながっています。

失敗を糧にBtoCに挑む
次に語られたのは、個人向け市場への挑戦です。アスクルでの成功を受け、子会社として個人向けeコマース「アスマル」を設立しました。しかし、BtoBでの成功モデルをそのままBtoCに持ち込んだことで、大きな失敗を経験しました。「ここで私が学んだのは、アスクルでの成功体験に囚われすぎていたということです。若手メンバーたちの話を、もっと聞いておけば良かった」と語られた言葉が、とても印象的でした。
この経験を糧に立ち上げたのが「ロハコ」です。暮らしになじむデザインを採用したオリジナルパッケージ商品の開発や、メーカー各社との共同開発にも取り組みました。ここでも、お客様の声を起点に、さまざまな人や企業と一緒に価値をつくる「共創」がキーワードとなりました。

講演を聞く学生たち

時代の変化をチャンスと捉え挑戦し続ける
そして現在、木村氏が代表取締役社長を務めるキングジムでも、新たな挑戦が続いています。「独創的な商品を開発し、新たな文化の創造をもって社会に貢献する」という経営理念のもと、キングファイルやテプラなどを生み出してきたキングジム。ペーパーレスの時代に、どのように企業として生き抜いていくのか。その課題に向き合う中で、これまで培ってきた「お客様起点」のマーケティング思考を取り入れています。

その取り組みの一つが「キングジムオープンイノベーション」。社外の企業や専門家から学ぶ機会を設けたほか、大学とも連携し、学生のアイデアをもとにした商品開発にも取り組んできました。

このほか、「テプラ」のBtoB向け大規模販促施策や、防災分野における商品企画開発、グループ5社とのシナジーを活かしたビジネスの展開や海外戦略、SNSやECを活用したファンを巻き込んだブランディングなど、ペーパーレス時代に対応するための、従来の文具の枠にとらわれないビジネス展開についてお話を聞かせていただきました。

講演の最後には、木村氏が大切にしている「あ・た・ま」という言葉も紹介されました。「明るく・楽しく・前向きに」。仕事は面白がって取り組むことで仲間もでき、お客様に対しても新たな価値を共創できる。これから社会に出る学生たちに向けて、そんなメッセージを届けてくださいました。
講演後には、教員や学生、卒業生からの質問が寄せられ、活発な質疑応答が行われました。

講演後の質疑応答の様子

対面参加者へのお土産「キングファイルクリップ」を手にする学生スタッフ

次回の現代経営研究会は11/11(水)に開催。LINEヤフービジネスパートナーズ株式会社代表取締役社長の富永翔氏と株式会社SpinLead代表取締役の高橋友也氏を迎え、「東洋学園で学び、社会に挑み、未来を創る。卒業生経営者が語る、挑戦の軌跡と次の100年。」という演題で講演いただきます。

詳細・受講のお申込み(事前登録制)は以下リンク先にてご確認ください。

現代経営研究会|東洋学園大学公式サイト