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教育・研究
特別講座「ポストコロナの世界とアジア」第5回報告:“One Health”の視点で感染症を学ぶ
2020.10.27
一般財団法人ユーラシア財団 from Asiaの助成による特別講座「ポストコロナの世界とアジア―アジア共同体への新しい可能性」第5回講座を10/23(金)に開催。
「One Healthの時代の感染症対応――ポストコロナの世界を迎えて」というテーマで、東北医科薬科大学特任教授の賀来満夫氏にご講演いただきました。


東北医科薬科大学特任教授 賀来満夫氏
感染症研究の第一人者である賀来氏の講演は、新型コロナウイルス感染症対策を学ぶ上での基礎知識として、豚インフルエンザやMERS、エボラ出血熱といった、動物によって媒介されパンデミックを起こす感染症を紹介。
また、東日本大震災時にレジオネラ感染症が広がったことも例に、人間の健康と動物、環境、感染症の原因となる微生物とがつながっており、それらを包括した“One Health”として感染症対策を考える必要があるということを説明いただきました。

その上で、マスクや手洗いの効果など、現時点での最新エビデンスを元にした新型コロナウイルス感染症への対応について解説いただきました。

「感染症は、一人の病気が個人を超えて、社会全体の病気となりうる。だからこそ、社会全体で取り組むことが一番のワクチンだ」と語った賀来氏。
情報を知り、共有すること、リスクを軽減するために多方面から総合的な対応をする必要があること、さらに、ソーシャルネットワークを形成し社会全体で感染症へ立ち向かう必要性について、わかりやすく教えていただきました。
本講座は2021/1/8(金)まで、1/1(金)を除く毎週金曜日の13:00~14:30にZoomウェビナーによるオンライン講座として開講。
次回は10/23(金)、テーマは「コロナ時代の社会保障――北東アジアの危機と機会」(講師:日本女子大学教授 沈潔氏)です。
一般の方々は無料で受講可能ですので、以下URLより事前登録の上、ふるってご参加ください。
2020年度一般財団法人ユーラシア財団 from Asia助成 特別講座