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グロコミ

「日本語教育実習」で国内外の学習者へのオンライン授業に挑戦

グロコミ

2021.03.17

2/3(水)~2/9(火)、グローバル・コミュニケーション学部で日本語教員養成課程を履修する3年生6名が、新宿区・高田馬場の「ヒューマンアカデミー日本語学校 東京校」で日本語教育実習を行いました。
実習に参加した学生たちは、土日を除く5日間にわたって同校でオンライン授業の様子を見学し、授業計画を立て、最終日にオンラインでの登壇実習を行いました。

同校での日本語教育実習は夏休みにも開催されましたが、今年は日本語教育実習への参加を希望する学生が多く、初めて春休みにも実習を行いました。
緊急事態宣言が発出される中で、同校の授業はすべてオンライン化。
学生たちは1月にZoomで事前研修を受けた後、2/3(水)~2/9(火)まで土日を除く5日間にわたって日本語学習者が不在の日本語学校に通い、オンライン授業を見学・体験しました。

事前研修会の様子

1/22(月)に行われた事前研修会では、ヒューマンアカデミー日本語学校の青柳恵先生より、同校の教育理念や同校で学ぶ学習者などについての講義を受けました。
日本の国内はもちろん、国外にも学習者がいる状況で、教員の立場としてオンライン授業を行うのは、学生たちにとって当然ながら初めての体験です。
さらにコロナ禍の影響で初級日本語学習者が入学できなかったことから、物語の読解や日本の歴史、俳句といった内容を含む中級日本語学習者向けの授業を行うことになるなど、例年とは違った難しさも。
そのようななか、登壇実習では、実習校の先生や一緒に実習を行った他大学の学生に見守られながら、画面越しの学習者に向けて精一杯の授業を行っていました。

「(登壇実習では)実習生6名の顔がとても引き締まって生き生きとしているように見え、明瞭で力強い声も出ていました。5日間どのような授業をすればよいのか試行錯誤を繰り返しながら、6名が大きく成長したことがわかりました。また、他大学の4年生とペアを組んで登壇実習を行った実習生もいて、1学年先輩の他大学の学生さんにとても良い影響を受けたようです。日本語学校ではチームティーチングがよく行われるので、実際の日本語教員により近い経験ができたとも言えます」(指導を担当したグローバル・コミュニケーション学部の山本博子准教授)

 

2/19(金)に行われた成果報告会では、実習生一人ひとりが教育実習を振り返り、学習者に対する声のかけ方や学習者との信頼関係を構築する大切さなどオンライン授業はもちろん対面授業にも活かせる経験や気づきを次々と発表。

ヒューマンアカデミー日本語学校 東京校の辻和子校長や同校の先生方から、あたたかくためになるご講評をいただきました。

「教育実習を通して日本語教員は『答えを教える』存在なのではなく 『社会に出てから自分で答えを出せる人になるための手助けをする』存在だということに気づいた」と述べた学生もおり、それぞれの学生が大きく成長する5日間となりました。

「今まで授業を受ける側の立場で学校現場を見てきた実習生達が、授業を行う立場も経験したことによって、これからの大学での過ごし方・学び方が大きく変わると思います。そして、日本や海外で日本語を学んでいる方達に、優しく寄り添いサポートしていくことのできる社会人になれると思っています」(山本准教授)