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問いも答えも、自分でつくる。TOGAKU PBLが100周年を目前に加速中!【後編】
2025.08.22
2026年に創立100年を迎える本学では、TOGAKU PBLを核とした教育改革を進めています。そして、そのPBLの「見える化」を目的とした新スペースTOGAKU SHOWCASEを1号館1階に設置。PBL関連の展示やイベント開催の場として活用しています。今回は、2024年度にTOGAKU SHOWCASEで行われた「カフェシリーズ」について詳しくご紹介。全4回にわたって開催された同シリーズは、カフェの楽しさを在学生に提供しつつ、PBLの学びをシェアする貴重な機会となりました。
Topics 1
カフェシリーズ第一弾はテレ東BIZとのコラボ!
TOGAKU PBLの「見える化」を目的として設置されたTOGAKU SHOWCASEにて、全4回にわたって実施された「カフェシリーズ」。
5つのゼミが在学生向けにコンセプトカフェを展開し、PBLを体現するというもので、産学連携にまつわるカフェからオリジナル商品を扱うカフェまで内容はさまざま。主催したゼミ生にとっては、カフェ運営を通じてスモールビジネスを体験する機会にもなりました。
それではさっそく、各ゼミが取り組んだPBLのテーマと、コンセプトカフェ当日の様子をご紹介します。
トップバッターは「テレ東BIZコラボカフェ」を開催した八塩ゼミ!

TOGAKU SHOWCASEで行われた八塩ゼミによるコンセプトカフェの様子
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●現代経営学部
マーケティングとメディア研究ゼミ(八塩圭子教授)
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【八塩ゼミのPBLテーマ】「テレ東BIZ」の認知度を高めるには?

生配信を視察するゼミ生たち
昨年1年間かけて、テレビ東京が提供する日本最大級の経済動画配信サービス「テレ東BIZ」の認知度向上に取り組んだ八塩ゼミ。
大学生であることを活かし、同世代をターゲットにした入会・利用率のアップを目指しました。
ゼミ生たちはテレビ局に出向いて生配信を視察したり、在学生へのアンケート調査などを行ったうえで、4つの認知度向上プランを考案。
「テレ東BIZ」の方々に提案し、高く評価されました。
PBLの詳細はコチラ

各チームの発表後はテレビ東京社員との活発な意見交換が行われた
プロジェクトを終え、ゼミ長の戸上さんからは以下のようなコメントが。
「受け身の授業ではなく、『自分で考え行動する』という貴重な経験ができました」

ゼミ長の戸上さん
【八塩ゼミのコンセプトカフェ】テレ東BIZコラボカフェ

「テレ東BIZ」をPRしつつバナナジュースを販売
「テレ東BIZ」認知度向上プロジェクトの一環として、TOGAKU SHOWCASEでバナナジュースカフェを開催。
テレビ東京の「ナナナ」にちなんだバナナジュースを販売して集客しつつ、自作した「テレ東BIZ診断」のチラシを在学生に配布し、番組の魅力を伝えました。
カフェの様子をYouTube動画で公開中

人気店のバナナジュースを仕入れ、特別価格で販売

「テレ東BIZ診断」のチラシを配り、サイトへの誘導を目指した
バナナジュースカフェを発案し、ジュースの発注も担当した八重樫さんは以下のようにコメント。
「ジュースを用意するにあたって、仕入れ先の企業とコンタクトを取ったり、納品方法を検討したりと、リアルなカフェ運営も体験できて勉強になりました」

カフェ発案者の八重樫さん
Topics 2
研究を活かした商品をラインナップ
「カフェシリーズ」第2弾は、野村ゼミによる「nomura labo. 屋上菜園研究」。
ゼミ生が企画・開発したオリジナル商品の販売を行いました。
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●現代経営学部
現代消費研究ゼミ(野村拓也専任講師)
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【野村ゼミのPBLテーマ】屋上から新名物を生み出すには?

屋上菜園研究のPBLに挑戦したゼミ生たち
エシカルやミニマリズム等、現代ならではの消費活動を研究している野村ゼミ。
身近な題材として1号館の屋上に着目し、屋上菜園の展開を目指しています。
長期的な目標は、屋上育ちのぶどうを使って地域の特産品となるようなワインを作ること!
そんな屋上菜園計画の第一歩となったのが、昨年のPBL。
すでに屋上で育っていたローズマリーを原料とし、ガーリックポテト、手作り石鹸、手作りキャンドルの3商品を開発しました。

環境に配慮してリニューアルされた屋上で育つローズマリーを商品化
PBLを体験したゼミ生からは、以下のような感想が。
「そもそも『どんな商品を作るのか』を考えるのが難しかった。みんなで意見を出し合いながら決める過程は、大変だけど楽しかったです」
「石鹸は最初ローズマリーの香りがあまりせず、量をどれくらい入れるのかなど試行錯誤の連続でした。みんなで工夫し、時間をかけた分、よい商品になったと思います」
【野村ゼミのコンセプトカフェ】nomura labo. 屋上菜園研究

TOGAKU SHOWCASEでの商品販売の様子
TOGAKU SHOWCASEでは在学生向けのカフェを開催し、屋上のローズマリーで作った3商品を販売。この日に向けてポスターやPR動画も制作し、集客に尽力しました。
おかげでカフェは大盛況。ゼミ生がデザインしたパッケージのおしゃれさも話題を呼び、商品は完売となりました。
カフェの様子をYouTube動画で公開中

ローズマリーやスパイスでオリジナルの味付けをしたフライドポテト

香りにこだわったクラフトソープ(左)と即完売したキャンドル
「カフェシリーズ」第3弾は、隈本ゼミによる「シンチャオ!ベトナムカフェ」。
ゼミ活動での研究成果を活かし、カフェを開催しました。
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●現代経営学部 消費者心理理解に基づくマーケティング戦略の研究ゼミ(隈本純教授)
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【隈本ゼミのPBLテーマ】ベトナムコーヒーの魅力を伝えるには?

ベトナムコーヒーのPBLに取り組んだゼミ生たち
マーケティング戦略を研究する隈本ゼミでは、ベトナムコーヒーを題材としたPBLを実施。ゼミ生たちは、「コーヒー市場」「カフェビジネス」「ベトナム」という三方向から調査を行い、研究成果をポスターにまとめました。
さらに、「ベトナムコーヒーの魅力を広めたい」との想いから在学生向けのカフェを企画。研究の成果を活かしてメニュー開発も行いました。

研究成果をまとめたポスター
【隈本ゼミのコンセプトカフェ】シンチャオ!ベトナムカフェ

ゼミ生によるカフェの様子
TOGAKU SHOWCASEでのカフェ期間中は、研究成果のポスターを展示するとともに、ベトナムコーヒーの無料配布を実施。
苦みの強いベトナムコーヒーを美味しく飲んでもらうために、ゼミ生たちはコーヒーに練乳とミルクを加えた三層構造の“バクシウ”を提供することに。また、「本場のバクシウは日本人には甘すぎるかもしれない」と考え、スイートからビターまで4段階を用意。「練乳とミルクの配分が難しかった。みんなで試飲しながらバランスを調整しました」と振り返るゼミ生も。
カフェの様子をYouTube動画で公開中

三層構造が特徴のバクシウを在学生に提供
Topics 3
Z世代に和菓子の魅力を伝授!
「カフェシリーズ」のラストを飾ったのは、川端&堀口ゼミによる「和菓子カフェ」。
産学連携プロジェクトの一環として、2つのゼミが合同で開催しました。
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●現代経営学部
日本経済研究ゼミ(川端和美准教授)
●人間科学部
臨床心理学(スクールカウンセリング・心理療法)ゼミ(堀口真宏教授)
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【川端・堀口ゼミのPBLテーマ】Z世代が和菓子を手に取りやすくするには?

川端ゼミによるプレゼンテーションの様子
学部の垣根を超え、現代経営学部の川端ゼミと人間科学部の堀口ゼミが合同で老舗和菓子屋「京菓匠 笹屋伊織」との産学連携プロジェクトを実施。
「若者が和菓子を手に取りやすくするには?」をテーマに研究を行い、現代経営学・心理学それぞれの視点を生かした企画案を「京菓匠 笹屋伊織」にプレゼンしました。
PBLの詳細はコチラ

堀口ゼミの提案発表
PBLを終えたゼミ生からは、以下のようなコメントが。
「私たち世代は『和菓子は高価で手に取りにくい』と感じている人が多く、そんな私たちだからこそ思いついた企画を提案できたと思います」
「他のゼミとの合同プロジェクトだったので、最初はどんな人がいるかもわからなくて緊張しましたが、和菓子を持ち寄って話し合ううちに自然と打ち解けられました」
【川端・堀口ゼミのコンセプトカフェ】和菓子カフェ


和菓子カフェ当日の堀口ゼミ生(上)川端ゼミ生(下)
「京菓匠 笹屋伊織」との産学連携プロジェクトの一環として、TOGAKU SHOWCASEで和菓子カフェを開催。
「あまり和菓子を食べたことがないZ世代に、まずはその美味しさを体験してほしい」との想いから、気軽に買える特別価格で和菓子を販売しました。さらに「京菓匠 笹屋伊織」の女将を招いて在学生に和菓子の魅力をレクチャーいただく場も設けました。
カフェの様子をYouTube動画で公開中

本学の100周年記念にちなみ、和菓子を特別に100円で販売
ここまで、2024年度のTOGAKU SHOWCASE活用事例をご紹介しましたが、今年度も新たなプロジェクトが進行中。
春学期には、現代経営学部の「プロジェクトマネジメント」科目の一環として、TOGAKU SHOWCASEにて「ランチタイムフリーマーケット」が開催されたほか、グローバル・コミュニケーション学部「フィールド文化研究ゼミ」(中村知子専任講師)が「モンゴル」をテーマにしたポスター展示イベントを実施しました。
それぞれのイベントの様子、そして秋学期以降のイベントも、大学ホームページでご紹介予定です。お楽しみに!