Academic Life & Research
教育・研究
公認心理師課程の履修者が5領域での実習成果を報告。心理実習成果報告会
2021.11.17
2018年度にスタートした心理職初の国家資格「公認心理師」の養成課程第1期生である4年生が、初実施となった「心理実習」での学びを報告する成果報告会を開催。
実習での経験や知見を後輩たちの前で発表しました。

「心理実習」は、公認心理師養成課程の必修科目です。
本学では初年度となった今年から、主要5分野(医療・教育・産業・福祉・司法)全てでの実習を実施し、9名の4年生が参加。
医療分野は全員が必須、それ以外の分野は学生一人ひとりの希望や進路に合わせて比重を決め、合計80時間以上の実習を行いました。
実習先は、総合病院・メンタルクリニック(医療領域)、教育支援センター(教育領域)、一般企業(産業領域)、児童養護施設や母子生活支援施設、障がい者就労支援施設、NPO法人、無料の学習塾(福祉領域)、少年鑑別所(司法)と様々です。

フェニックスホールで行われた成果報告会には3年生が聴講に訪れたほか、1、2年生もオンラインで視聴。
4年生たちは各分野・施設での実習内容についてプレゼンテーションを行ったり、3年生からの質問に答えたりと、互いの経験を共有しました。

コロナ禍の影響で一部オンラインでの活動もありましたが、公認心理師という職への理解を深めるとともに、各分野で公認心理師が担っている役割、他の職種や地域との連携の様子など、教室では学びづらい様々な知識や体験を得る貴重な機会となりました。
<実習に参加した4年生の声>
「福祉領域の実習で、児童養護施設でのグループセラピーに参加。過去にボランティアでも訪問したことがある施設だったのですが、実習生という立場で心理師とケアワーカーとのやり取りの様子を間近で見ることができ、色々な視点からより専門的なことを学ぶ機会になりました。子どもに対する支援でも、児童養護施設と教育領域の実習を行った教育支援センターとではかかわり方が違い、勉強になりました」(4年生女子)
「産業領域の実習で、商社のグループ企業で活動する産業カウンセラーにオンラインで話を聞きました。会社の人事担当者とカウンセラーとの距離感や、社員とのかかわり方など、現場の話を初めて聞くことができて参考になりました。医療領域の実習では、授業で習った知識が現場で実践されている様子を見学し、より理解を深めることができました。産業領域の進路を希望していますが、他の領域の実習を経験することで『違う分野に見えても、心理職の根本は同じ』ということを改めて確認する機会にもなりました」(4年生男子)