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教育・研究

人間科学

国家公務員「法務教官」の仕事を学ぶ。「地域ではたらく」ゲスト講義

産官学連携,人間科学

2022.06.21

さまざまなゲストを講師に招き、地域社会の課題や地域を支える仕事を学ぶ人間科学部の科目「地域ではたらく」(宮園久栄教授)。
6/2(木)は、法務省東京矯正管区で法務教官を務める北村氏を講師に迎え、地域の安心・安全を守る法務教官の仕事内容や、社会的役割についてお話しいただきました。

北村氏

法務教官は、少年院や少年鑑別所などに勤務する専門職員(国家公務員)。
幅広い視野と専門的な知識をもって、少年たちの個性や能力を伸ばし、健全な社会人として社会復帰させるために、きめ細かい指導・教育を行う仕事です。

講義ではまず、北村氏のご経験に沿って法務教官の具体的な仕事内容を解説。
少年院や少年鑑別所など矯正施設での生活を通じて少年たちに寄り添い、対話を重ねて社会復帰へと導く取り組みについてご説明いただきました。


さらに、現在北村氏が勤務している矯正管区での仕事内容も紹介。
少年が矯正施設での処遇について申し立てる不服を審査し対処する「不服審査業務」など、一般的には見えづらいけれど、少年たちの矯正を支える業務について解説していただきました。


質疑応答では、「精神疾患をもつ少年たちとの関わり方で気をつけることは?」や「日本語を母語としない少年たちには外国語を使って接するのか?」など、学生から質問が。
それに対して、北村氏から一つひとつ丁寧に回答していただきました。

授業の最後には学生から、「真剣に人と向き合う法務教官の仕事に興味を持った」「AIが進歩する中で、今後も人間力が求められる重要な仕事だと思った」といった感想が聞かれました。

少年や社会を支える仕事でありながらも、普段なかなか知ることのできない法務教官の仕事に興味を持ち、学びを深める貴重な機会となりました。