Academic Life & Research
教育・研究
生きづらさを抱える若者の支援を考える。人間科学部「地域ではたらく」のゲスト講義
2022.07.23
人間科学部の科目「地域ではたらく」(宮園久栄教授)では、さまざまなゲストを講師に招き、今地域にどのような課題があるのか、そしてその課題にどう向き合ったらよいかを考えています。
6/23(木)はNPO法人ピアサポートネットしぶや 統括リーダーの石川隆博氏を招き、NPO法人としての働きや、生きづらさを抱えている若者をサポートする活動についてお話しいただきました。

石川隆博氏
ピアサポートネットしぶやは、ひきこもり等の生きづらさを抱える子どもや若者との関わりを中心に、中高生の居場所作りや、学習支援・自立支援、子どもの孤食対策や子育て支援など地域のニーズに応える幅広い取り組みを行っています。
講義ではまず、活動の拠点である「渋谷区」という地域の特徴について、様々なデータや政策を用いて説明。
全国815の市区町と渋谷区を比較して見えてくる現況や、渋谷区が打ち出している政策からどのような課題が見えてくるかを、学生の意見を聞きながら確認しました。

また、ピアサポートネットしぶやは行政と比べて小規模な団体であり、市民との距離がとても近いとのお話も。
行政や企業では拾えないような地域の声を聴き、迅速に活動に移すことができる特長を解説していただきました。

講義後半は渋谷区の公立中学校と連携して取り組んでいる放課後の「居場所作り」を紹介。
生きづらさや、孤独、不安を感じている子どもたちに、自由に過ごせる環境を用意し、さまざまな人と触れ合う空間を提供している活動をご紹介いただきました。
講義後の質疑応答では、「やりがいを持って活動を続けられる秘訣は?」「渋谷区の高齢者や子どもが抱えている問題は何だと思うか?」など学生から質問が上がり、石川氏からご回答を頂きました。

仕事のやりがいについて質問する学生
行政の政策では手の届かないところで支援を行うNPO法人の仕事内容ややりがいについて、実際に現場で働く人の思いを聞く貴重な機会となりました。