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[現代経営研究会]商社が挑むウェルビーイングな変革。丸紅専務執行役員CAO・石附氏による第3回講演を開催

現代経営

2022.11.18

11/9(水)、「現代経営研究会」の第3回講演を対面とオンラインで併催しました。
今回の講師は、丸紅株式会社 専務執行役員CAOの石附武積氏。
「既存の枠組みを超える丸紅の取り組み」というテーマでお話いただきました。

大学卒業後に入社し、金属部門の営業や海外駐在などを経て現職に就いた石附氏。

丸紅(株)は、日本を代表する総合商社の一つ。
日本および海外に約130の拠点を持ち、多様な商品のトレードを行うのはもちろん、金属や天然ガスなどの資源権益投資や、発電事業といった多様なビジネスを全世界で展開しています。

総合商社の仕事内容についての解説。

石附氏は冒頭、自社の歴史や事業内容、業績について解説。業績面では、コロナ禍前の2017・18年に過去最高益を達成するなど、順調に成長を続けてきたことがうかがえました。
一方で同時期、世界的な脱炭素化や、デジタル化の流れにより、社内では「このままだと10年後は生き残れない」と危機感を持ったそうです。そこから変革の必要性を意識し、「既存の枠組みを超える」という変革のスローガンを掲げたというお話がありました。

激変する時代にいち早く危機感を抱き、2017年から変革に着手。

変革にあたっては、社内で何度も議論を重ね、2018年に丸紅グループの在り姿として「Global crossvalue platform」を制定。「社会課題を先取りできる組織づくり」や、「新たな価値の創造」などを目標とした施策に力を入れていくことになったそうです。

丸紅グループの在り姿「Global crossvalue platform」についての解説。

各施策についての具体的な解説もあり、たとえば「社会課題の先取り」の一つとして、事業のグリーン化にも力を入れているというお話がありました。
これは、新たなグリーンビジネスを創出するだけでなく、既存の事業でも環境負荷の低減を目指し、「ウェルビーイングな社会の実現」に貢献する目的もあるようです。

鉱山で使うトラックのEV化、電源の再生エネルギー転換などにも取り組んでいる。

また、「人財」の面では、多様性を確保するために女性採用を強化したり、チャレンジを促進する制度を設けたり、働く時間・場所を柔軟化するなどして社員のウェルビーイングを高め、新たな価値を創造しやすい風土づくりをしているそうです。

人財育成の施策の一つ「丸紅アカデミア」についての解説。

激変する時代に合わせて既存の枠組みを超えて、社会に対して、そして社員に対してもウェルビーイングな変革を進めている丸紅(株)。
今回の講演では、その取り組みの詳細を知ることができました。
講演後には活発な質疑応答が行われ、本学の学生からは「優秀な人財を確保するために、学生にどのようなアプローチをしているのか」といった質問が挙がり、丁寧にご回答いただきました。

石附氏(壇上左)に質問する現代経営学部の学生(壇上右)。

次回の現代経営研究会は11/30(水)に開催。株式会社良品計画 取締役副会長(兼)執行役員松﨑曉を迎え、「無印良品の経営理念と事業展開」というテーマで講演いただきます。(対面・オンライン併催)

詳細・受講のお申込み(事前登録制)は以下リンク先にてご確認ください。
現代経営研究会|東洋学園大学公式サイト (tyg.jp)