Academic Life & Research
教育・研究
「相対的貧困」の解決に挑む。石黒ゼミ×グラミン日本の産学連携プロジェクト中間発表会
2023.12.15
9/22(金)よりスタートした現代経営学部「新事業開発ゼミ」(石黒順子准教授)と一般社団法人グラミン日本による産学連携プロジェクトの中間発表を、11/21(木)に実施。
ゲストとして(一社)グラミン日本理事長・CEOの百野公裕氏と同理事・マイクロファイナンス事業部長の髙橋歌織氏、同顧問・太田智氏のほか、株式会社リクルートの中出里奈氏を迎え、「テクノロジーを活用して貧困層を救うサステナブルなビジネスアイデア」というテーマで学生4チームによる提案が行われました。


グラミン日本CEO・百野氏による前回までの振り返り
(一社)グラミン日本は、1983年にバングラディッシュで設立されたマイクロファイナンス機関、グラミン銀行の日本版で、シングルマザーやワーキングプアをはじめとした生活困窮者の自立支援を行っているソーシャルビジネス機関です。
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今回は、「テクノロジーを活用して貧困層を救うサステナブルなビジネスアイデアを考える」というテーマに沿って、4つのチームが各々考えたプランについて中間発表を行いました。

チームごとの発表
学生たちはチームごとに対象となるペルソナを設定し、大学のゼミや設備などのリソースを活用してどのような貢献ができるのかを検討。
現時点でのプランと実現に向けての問題点について発表しました。
日本における相対的貧困問題の中でも「うつ病」や「シングルマザー(ファザー)」などの問題に焦点を当て提案を行ったチームが多く、発表後はゲストとの質疑応答で各チームの問題意識とターゲット設定の背景について説明。
「うつ病は身近なもの」「友人にシングルマザーがいて、苦労している話を聞いた」「自分が母子家庭に育ち、母の苦労を見てきた」など、自身の身近な環境にヒントを得たとの声が多く上がりました。

シングルペアレント向けシェアハウスの提案を行ったチーム
また、「実際に検討してみて難しいと思ったことは?」という質問に対しては、「対象者が現実に何に困っていて、何を望んでいるのか、求めているゴールに自分たちのプランがフィットしているかどうか、押しつけにならないように考えることが難しい」「自分たち学生に何ができるのか、実現化が難しく感じる部分がある」といった悩みを吐露するチームが多く、ゲストから様々なアドバイスが贈られました。

学生たちと講師陣によるディスカッション
ゲストや石黒教授を交えてのディスカッションでは、「他学部も含め、専門性を持つ教員に相談する」「学生ができる・できないことを整理し、できないことを他(企業や団体)に担ってもらえるか考える」「段階を踏んでゴールにつなげるというまとめ方をしてもいい」といった、各チームのプロジェクト実現に向けた具体的な提案も。
「自分自身が心から望むような内容であれば、自信をもって人を誘うこともできるし、プランの推進にも現実味がわいてくる。そうなるようにブラッシュアップをしてほしい」(百野氏)と、社会人ならではの視点で、最終発表に向けての激励や、新たな課題についてのヒントをいただきました。