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教育・研究
アメリカの大学生に日本語を一から教える!日本語教員養成課程の学生による授業
2024.08.20
6月、グローバル・コミュニケーション学部の「日本語教員養成課程」を履修する4年生3名が、サム・ヒューストン州立大学(SHSU)の学生に向けて日本語の授業を行いました。

今回の日本語授業は、SHSUサマースクールのプログラム「日本語講座」にて全2回実施。
本学の「日本語教員養成課程」を履修する3名の学生が、それぞれ講師として登壇しました。
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「実習等で初級レベルの方に対して授業を行うことはありましたが、ゼロ初級の方に教えるのは初めてだったため、自分たちの授業がどれくらい理解して貰えるか不安でした」(授業を行った学生)と、学外での日本語教育実習経験を持つ学生たちにとっても、大変貴重な機会となった今回の実習。
3名の学生はそれぞれが教案の作成、練習を積んだうえで本番の授業に臨み、文法解説のほか、シーンに合わせたロールプレイも取り入れたアクティブな授業を展開しました。
取材スタッフが訪れた6/11(火)の授業では、まず授業前半にグローバル・コミュニケーション学部の依田悠介教授による日本語授業が行われ、SHSU生が日本語のスピーチを実施。
ひとりずつ自己紹介を行い、今回のサマースクール中に日本で見つけた「自分の好きなもの」を日本語で紹介したほか、飲食店というシチュエーションでの会話練習も行われました。
授業の後半は、日本語教員養成課程の学生が講師として登壇。
「SHSUの学生が来日中に使える挨拶や自己紹介、レストランでの注文や買い物」をテーマに、教案の作成から練習、そして当日の授業実施まで担当しました。

授業の内容は、「数の数え方」や「金額の表し方」と、「これ」に加え「あれ、それ」という指示詞の使い分けについて。
「1、2、3」→「イチ、ニ、サン」という数字の読み方を、ホワイトボードを使って1000の位まで丁寧に説明し、「1つ」「2つ」と助数詞「つ」をつけた数え方についても解説したうえで、金額の表示を例に、数の読み方を声に出し、反復練習を行いました。
続いて、「これ、あれ、それ」について、Tシャツなど実際のものを指し示しながら、距離感による使い分けを説明。
授業の最後には、学んだフレーズを使いながら、おもちゃの紙幣で買い物をするロールプレイを実施したほか、今回の学びを活かして実際に日本語で買い物をする、という課題が出されました。
授業の終了後には、「本学の先生方の力も借りながら、自分たちが今まで授業や実習等で学んだことを生かして、楽しい授業を行うことができました。私が想像していた以上に、SHSUの学生は授業を理解してくれ、アクティビティにも楽しく参加してくれたと感じました」(授業を行った学生)という声も聞かれ、SHSU学生の日本語力向上はもちろん、本学の学生にとっても成長の機会となったようです。
日本語教員養成課程担当教員のコメント:
グローバル・コミュニケーション学部の日本語教員養成課程の学生達は、3年次の夏休みに1週間、日本語学校での教育実習に参加します。
SHSUへの日本語の授業を担当した4年生3名も、昨年度教育実習に参加し、実際に教壇に立ち留学生達に日本語の授業を行いました。 今回は、初めて英語を使っての日本語の授業であったため教育実習とは異なる準備や工夫が必要でしたが、この4年間で習得した英語力と日本語を教えるスキルの両方を生かすことができた良い経験となりました。 日本語教員養成課程は、毎年日本語教員として就職する学生を輩出しています。今回の3名の学生も、グローバル・コミュニケーション学部での学びを活かし、 卒業後も世界の人々に日本語や日本文化を伝える人として活躍するであろうと期待しています。(グローバル・コミュニケーション学部 山本博子准教授)
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