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遂にドローンの映像&インタビュー撮影に成功!大詰めを迎えたIER×本庄ゼミプロジェクト

産官学連携,現代経営

2024.09.13

現代経営学部「マーケティング戦略とプロジェクトマネジメントゼミ」(本庄加代子教授)と株式会社石川エナジーリサーチ(IER)の産学連携プロジェクトが大詰めを迎えています。
8月、同ゼミの3年生が(株)石川エナジーリサーチ本社を訪問し、ドローンの動画撮影と社員インタビューを実施しました。

本庄ゼミでは、プロジェクトマネジメントのスキルを鍛える目的で、学生が主体となって産学連携プロジェクトを進行。
教員は指導ではなく支援をするスタイルで関わり、学生たちはマーケティング実践を支えるチームワーク、モチベーションマネジメント、人員配置、リーダーシップ、会計管理を自ら実践・体験しながら学びます。

今年度のプロジェクトテーマは「ドローンのSNSマーケティング」。
無振動エンジンをはじめとする高機能の産業用ドローン開発を手掛けるIERとの産学連携により、「産業財」を対象としたマーケティングに挑戦しています。
株式会社石川エナジーリサーチ

IERの製品であるビルトフライヤー(学生撮影中)

8/26(月)~27(火)に行われた学外研修では、ゼミ生たちが群馬県太田市にある同社を訪問。
マーケティング施策に使用するドローンの撮影と、社員の皆様へのインタビューを敢行しました。

ビルトフライヤーを撮影する学生たち

ドローン開発者・多田信之氏へのインタビューも敢行

ゼミ生たちは今後、今回撮影した素材を編集し、様々なSNS媒体で発信していく予定です。

今回のプロジェクトにあたり、学生たちは新学期に先駆けて今年3月から活動をスタート。
未知であった「ドローン市場」の環境分析や競合分析を行い、5月、6月、7月と3度にわたる企画提案という困難を乗り越えて、今回の撮影へとプロジェクトを推進してきました。
ここまでの道のりと今回の撮影・インタビューについて、ゼミ生たちからのコメントを紹介します。

・櫻井陽太(ゼミ長)
「当たり前ではない、多くの支えに気づく」
ゼミ長という役職は、お力添えいただく企業の方や大学の先生方の側で活動する機会が多々あり、その度に多くの方々が我々学生のためにお時間を割いて下さるところを目の当たりにしました。自分たちの学びの場が沢山のご協力のおかげで支えられていることに対して感謝を忘れてはならないこと。学べる環境があることは、決して当たり前ではないということを痛感しました。

撮影中、想定した画が撮れているかを常に確認する櫻井陽太さん

・熊倉諒人(副ゼミ長)
「不安を力に」
視察にいく前は、企業と連携しながら撮影がうまく進むか不安に感じ、否定的な考えが頭をよぎることもありました。当日は、石川エナジーリサーチ様の従業員の皆様に温かく迎えていただき、撮影に対する不安も忘れて、楽しく作業を進めることができました。最終報告に向けて、これまで以上に全力で取り組んでいきたいと思います。

ドローン操縦士の天田喜大氏(左)と動画をチェックする監督の成澤昴太郎さん(中央)、熊倉諒人さん(右)

・加藤公亮(プロジェクトリーダー)
「失敗をバネに」
前回の失敗を振り返り、今回の視察では、参加メンバー全員が全体の動きをしっかりと把握し、当日、誰一人として動きが滞らないよう細心の注意を払いました。
その結果、全非常にスムーズで完璧な連携を実現しました。天候にも恵まれ、撮影は無事に成功。今回の視察を通じて、改めて全体把握と緻密な計画の必要性を再確認することができました。

撮影前に企画概要と計画を企業に説明するゼミ生たち(右側)

・高松茉那(プロジェクトリーダー)
「企画倒れの連続で…」
企画段階から、法律や技術の制約やアイデアの限界によって企画倒れが続き、困難の連続でした。一方で課題を一つひとつクリアすることで、チームの効率性と求心力が芽生えました。当日は、想定外の事態にも対応できるよう準備を徹底し、企業様に目的や意図を明確に伝え、無事終了しました。先生からもお褒めの言葉をいただき、とてもうれしかったです。ゼミとしても一層成長することができました

・成澤昴太郎(撮影:監督)
「イレギュラーを乗りきった、貴重な経験」
とにかく不安が大きく、現場の監督として、撮影やスタッフ配置など、すべて頭にいれ、指示を出し、協力依頼をしながら、成し遂げるという大きな責任を感じていました。
現場では、笑顔が溢れる場面もありましたが、イレギュラーが発生した時にいかに臨機応変に対応することが試される場面が多々ありました。焦りながらも、全体計画から改めて時間を割り出し、最終的には時間内に終わることができました。
撮影後には石川社長からありがたいお言葉をいただきそして大変貴重な社会経験をさせていただきました。授業ではなかなか味わえない緊張感のあるプロジェクトでしたが、やりきった!という達成感を感じることができました。

撮影前日、内容の詰めをする成澤昴太郎さん(右から2人目)とゼミ生たち

・中島優水(撮影)
「この頑張りの先に、どんな世界があるのかを知りたかった」
準備期間中、何度も心が折れそうになりましたが、「企画を止めたくない」「この頑張りの先に、どんな世界があるのか」を知りたいという気持ちでみんなに必死でついていきました。
今回の学びは「常に自分たちが何を求め、何を行いたいのかを明確にすること」の重要性です。これさえあれば、目標が明確になり、やり遂げる実行力につながると思いました。正直なところ、まだ私は失敗が怖いと感じています。しかしこれからも、怖がらずに諦めずに続けることが重要だと改めて感じています。

画角を確認する加藤公亮さん(中央)・中島優水さん(右)と操縦士の須藤広幸氏

・塩田美羽(インタビュー)
「ただ、一生懸命やればいいわけではない」
石川社長のインタビュー中に特に印象に残ったのは、社長からの「仕事は、ただ一生懸命やればいいわけではない」という言葉です。組織のベクトルとずれてしまうと、努力も結実しないという意味で、この言葉は、ゼミ活動を通じて感じていたことと重なり、いかにチームで意思疎通をして目標共有していくことが大切かを痛感しました。

・菊池光(インタビュー)
「ダメ出しの連続から、立て直す力が備わったと気づいた瞬間」
直前になって窮地に追いやられる経験はゼミ活動をしてから今回で3回目でした。インタビュー当日は良くも悪くもその経験から、すぐに代替案をだし、新しい方向性に切り替えられるようになっていることに気がつきました。
当日、僕は5名の社員の方のインタビュー担当で、初めて話す大人の方に、限られた時間で実行することに緊張しましたが、自身の疑問を掘り下げて聞くことで、自然と会話も盛りあがることや「この意見素晴らしいな」と感じたら、素直に反応することでスムーズなコミュニケーションをとることができることを実感しました。改めて自身の強みは、「話すこと」にあると、認識できました。

石川社長(左)にインタビューを行う菊池光さん(中央)と塩田美羽さん(右)

<本庄加代子教授のコメント>
「『学生にしては、頑張っているね!』…は最悪の誉め言葉」
学生たちには、常にビジネスで通じるレベルの成果物を求めています。そのため『学生にしては、頑張っているね!』という評価は最悪の言葉だと伝えています。
ただ、今年のゼミのテーマは、ドローンという技術や制度的理解が難しいもので、どの程度頑張れるのかを見極めていました。途中、学生たちは、限界まで頑張っているけど、力が及ばないという状況に陥り、それでも教員として手を差し伸べるのを我慢する大変苦しい日々でした。
結果的に大きな手ごたえを感じられたことに安堵しています。まだ道半ばですが、成果をしっかりとだし、ご支援くださるIER様にお返しできたらと思います。

撮影・インタビューの終了後、お世話になった社員の皆さまと本庄ゼミ