Academic Life & Research
教育・研究
[学生取材]人道危機とジェンダーについて考えるきっかけに。「人道危機とジェンダー研究会」に川口智恵准教授・学生らが登壇
2025.04.11
東洋学園大学では、都心の立地や大学の持つ様々なリソースを生かした「TOGAKU PBL」(PBL=課題解決型学習)を積極的に推進しています。
3/10(月)にグローバル・コミュニケーション学部川口智恵准教授が代表を務める東洋学園大学特別研究費対象の研究「人道危機とジェンダー研究会」の講演会が本学キャンパスで開催されました。
講演会には、東洋学園大学の教員や学生、関連機関・実務機関から招待された方々を含む約20名が参加し、人道危機とジェンダーに関する理解を深めました。

当日の模様について、川口准教授と在学生によるレポートが届きました。
「人道危機とジェンダー研究会」
UN Women日本事務所の焼家直絵氏による挨拶からシンポジウムがスタート。
UN Womenの活動分野やジェンダー平等を実現するために私たちが意識すべきことなどをお話しいただきました。

続いて、「ジェンダー課題を可視化しよう」というテーマで、文京学院大学教員の甲斐田きよみ氏による講演が行われました。
ナイジェリア北部、南西部のジェンダー問題を例に取り上げ、男女格差の現状や女性の経済力の向上が家庭に及ぼす影響などについて詳しくお話しいただきました。
シンポジウムでは、本学学生の澤田由佳里さん(グローバル・コミュニケーション学部4年)が「文京区×ジョイセフ I LADY.活動への参加を通じて」というタイトルで、自身が参加した文京区と国際NGOジョイセフの共同事業 I LADY.での活動成果を発表しました。
澤田由佳里さんの感想
「ジェンダー等に関する研究をされている先生方や興味を持っている学生の前でお話しする機会が初めてだったので、とても緊張しました。シンポジウム後に開催された懇親会で、I LADY.の活動について聞いてくださったり、発表よかったです!とお声がけ頂いたりして、とても有意義な時間になりました。」

国際NGOジョイセフ關まり子氏によるI LADY.の説明の様子

澤田さんの発表の様子
最後に、川口智恵准教授が翻訳に携わった「GBVガイドライン ポケットガイド(日本語翻訳版)」の紹介が行われ、不幸にも人道支援の現場で起きてしまったジェンダーに基づく暴力(GBV)の被害を打ち明けられたときに専門家でない支援者がどう対応すべきか、分かりやすい指南がありました。
また、JICA緒方貞子平和開発研究所の武藤亜子専任研究員から、「不幸にして起こるジェンダー不平等やGBV被害から被害者を守るためにも自分と他人を大切にする視点を忘れずにいたい」とのコメントをいただきました。

「ジェンダーに基づく暴力(GBV)の専門家ではないあなたがGBVサバイバーのためにできること(日本語翻訳版)」
シンポジウム終了後は懇親会が行われ、参加者全員で軽食を頂きながら各々の発表内容や研究内容に関して理解を深めました。参加した学生も、教員や関連研究・実務機関の方々と積極的に会話している姿がみられました。

(撮影・執筆/ 荒木玲奈、澤田由佳里、廣瀬真樹)