Academic Life & Research
教育・研究
【第2回公開講座】健康の定義とは?「スポーツ×ウエルネス」で学ぶ生活習慣と健康寿命
2026.06.18
東洋学園大学では、学問領域にとらわれない幅広い教養(リベラルアーツ)を学ぶ「公開講座」を開催しています。
2026年度(全6回)も、多くの方々に生涯学習の機会を提供するため、都心の本郷キャンパスでの対面に加え、オンラインによるライブ配信も同時開催予定です。
第2回は6/6(土)に開催し、75名(対面25名、オンライン50名)の方にご参加いただきました。

長谷川望准教授
第2回は「スポーツ×ウエルネス」と題し、本学人間科学部の長谷川望准教授が講演を行いました。
講義冒頭、長谷川准教授が行ったのは認知機能を確認する「ストループ課題」。
「ストループ課題」とは、脳の働きを研究する心理学の手法のひとつで、今回は「色と文字が同じ(例:赤色で「赤」と書かれている)」「色と文字が違う(例:黒色で「赤」と書かれている)」などの文字を音読し、反応速度を計測するという内容で行われました。
単純に見えて意外に難しい課題に、参加者たちは一気に真剣な表情に。
書かれた色と文字の内容が異なる文字を音読すると、色と文字が同じ場合よりも時間がかかるという現象を、身をもって体験しました。

ストループ課題2を説明
続いて長谷川准教授は、「自分は健康だと思いますか?」と参加者に問いかけました。
参加者からは様々な意見が挙がる中、准教授は一人ひとりに健康の定義や基準があることを指摘。
その上で、アメリカのLester Breslow教授が提唱した「健康的な生活習慣7項目」を紹介し、参加者自身の生活習慣をチェックする機会を設けました。
調査データに基づき、この7項目の遵守が長寿に大きく影響する研究結果を紹介し、健康寿命と日々の生活習慣の重要性について解説しました。
次にウエルネス(wellness)の概念について説明。
長谷川准教授は「単なる健康維持にとどまらず、個々人の価値観や人生観に基づき、人生の質(QOL)をより良く向上させていく活動である」と定義説明しました。
また、厚生労働省が掲げる「健康日本21」に触れながら、「運動・栄養・休養」が健康寿命延伸に不可欠であると説明しました。

講義の後半にも体験型のワークが行われました。
運動の強度や心拍数についての解説後、会場とオンラインの参加者に向けてその場での簡単な運動を10分程度促し、参加者は運動前後の脈拍変化を体感。
参加者の多くが脈拍の上昇を確認し、長谷川准教授はスポーツとしての運動だけでなく、楽しみながら体を動かすことでも運動効果が得られることを説明しました。

さまざまな運動を実施
さらに、運動やスポーツが身体面だけでなく、心理面にも良い影響を与えることについて解説。
特に高齢者にとっての身体活動の重要性や、「する楽しさ」「みる楽しさ」といったスポーツの多様な関わり方について紹介しました。
講義終盤には、冒頭で行った「ストループ課題」を、「身体を動かした後」の状態で再び実施。
参加者の8〜9割が計測時間の短縮を実感し、運動が認知機能に好影響を与える可能性を体験しました。
会場は大いに盛り上がり、参加者は運動の効果を実感している様子でした。
最後に長谷川准教授は「『運動をする・見みる・ささえる・しる・つながる』など、多様な形で運動やスポーツに関わることで、心理的・社会的・身体的・認知的な側面で良い影響が期待できる」と説明。
「スポーツに限らず、自分が楽しい、好きだと思うことから始めてみましょう」と呼びかけ、講義を終えました。
講演後は、会場、オンラインからの質疑応答に丁寧に回答いただき、自身の健康や生活習慣を見つめ直す貴重な機会となりました。
次回の公開講座は6/27(土)に開催。
「サイバー文明論」をテーマに、共愛学園前橋国際大学副学長、デジタル共創研究センター長 デジタル共創学部教授、慶應義塾大学名誉教授 國領二郎氏にご講演いただきます。
対面・オンライン併催、要事前申込み(無料)。ぜひご参加ください。