Academic Life & Research
教育・研究
日本は中国の技術革新から何を学ぶことができるか。特別講座「未来は共に創る」第11回
2023.12.07
本学では、一般社団法人ユーラシア財団from Asia助成による特別講座を開講しています。
今年は「未来は共に創る――アジア共同体の新しい地平線」という全体テーマのもと、アジアの諸問題に関する専門家や有識者を講師として招へい。
11/30(木)に開催された第11回は、講師として愛知大学名誉教授の高橋五郎氏にご登壇いただきました。
今回の講義テーマは「世界の先端を行く中国先端技術の現在と明日」。
中国の農村経済問題を長年調査・研究し、中国の先端技術や国際情勢にも深い知見を持つ高橋氏から、世界の先を行く中国の先端技術の現状や今後の展望についてお話しいただきました。
講演の冒頭、「米中対立の裏にあるものは何かを見いだすと、様々な中国の“現状”が見えてくる」と述べた高橋氏。
米中のGDPや労働力人口、資本生産性などの数値を比較し、「中国とアメリカは本来いがみ合う関係ではなく補完し合う関係である」と説明しました。
続いて、中国が世界の先を行く先端技術10選として、宇宙開発分野「宇宙ステーション・天宮」、水上太陽光発電などに言及。
また、今後さらに期待できる中国の技術として、顔認証技術や無人農産物栽培を紹介し、中国の今後の技術開発力の高さとさらなる見通しを解説しました。
最後に高橋氏は、「日本はアメリカのうしろについて、真似をしてばかりではいけない。日本の道を歩むべきである」「中国をはじめとする様々な国から学ぶ。そうすれば各国の良いところが自然に身についてくる」と述べて講義を終えました。
質疑応答では、本学学生の「日本は政治的に独自の路線をとった結果の現状についてどう思うか」という質問に対し、高橋氏から具体的な回答をいただくとともに「ぜひ若い人の視点で政治のあり方を見て欲しい」「どんどん世界を見に行って欲しい」と熱いメッセージが贈られました。
同講座は本学学生が履修するほか、一般の方も受講可能な公開講座として開講されています。
各回の講師・テーマ、聴講のお申し込み方法は以下ページよりご確認いただけます。
一般財団法人ユーラシア財団 from Asia 助成 特別講座
https://www.tyg.jp/koukaikouza/oneasia/index.html