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教育・研究

[公開講座]9年間取材を続ける記者が語る福島第一原子力発電所の今。公開講座第2回報告

お知らせ

2020.09.30

9/22(火)、2020年度の「公開講座 リベラルアーツ」第2回をZoomウェビナーにて開催。
講師に東京新聞 福島特別支局の片山夏子氏を迎え、「東京電力福島第一原発の廃炉作業から見えてくるもの~原発事故から9年。作業員のルポから~」というタイトルでお話しいただきました。

片山氏は2011年3月に発生した東日本大震災の翌日から福島第一原発事故の取材を始め、以来9年間にわたって廃炉作業にあたる原発作業員の方々の声を「ふくしま作業員日誌」という連載記事を通じて発信し続けています。

「原発事故が起きた時に、そこにいた作業員や、近くにいた住民に何が起きたのか。一人ひとりの顔を想像しながら(本や作業員日誌を)読んでいただけたら」と語った片山氏

 

東京新聞で連載されている「ふくしま作業員日誌」が今年2月に書籍化され、話題を呼んでいる。

講演では、片山氏より「まず、現場で実際に何が起きているかを把握することが大変だった」との言葉が。
事故発生当時に報道関係者が置かれた状況や取材現場の様子、原発作業員に対する聞き取り調査の難しさ、記事に書ききれなかった現場の状況や作業員の思いなどをお話しいただきました。
受講者との質疑応答では、作業員の従事率やモチベーション、取材を続ける原動力についての質問にもお答えいただき、今なお続く廃炉作業とそこで働く方々について学びを深め、見つめ直す貴重な機会となりました。

コーディネーターを務めた佐藤泉教授と片山氏

次回は10/13(火)、シドニー・パラリンピック日本代表の古城暁博氏を講師に迎え、「前を向いて」というタイトルで開催します。
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