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特別講座「ポストコロナの世界とアジア」第3回報告:ポストコロナにおける日本の外交政策を地政学の視点から学ぶ

グロコミ

2020.10.13

一般財団法人ユーラシア財団 from Asiaの助成による特別講座「ポストコロナの世界とアジア―アジア共同体への新しい可能性」第3回講座を10/9(金)に開催。
「危機の時代における東アジア:共通アイデンティティの構築に向けて」というテーマで、法政大学教授の白鳥浩氏にご講演いただきました。

法政大学教授 白鳥浩氏

2010年代、“Hoyre vind”とも称される極右政党の伸張やアメリカのトランプ政権など、欧米を中心に外国人排斥や一国平和主義が広がる一方で、東アジアでは国際協力関係において「点(国家)と線(同盟関係)」から「面」に広がり、その中で中国から西に広がる「一帯一路」構想や日本から東へ広がる「TPP11」の両者が代表的と語る白鳥氏。
講義では、冷戦から現在までの日本の外交政策を追いつつ、安倍政権から菅政権へと引き継がれる政策課題や、「一帯一路」と「TPP11」の相互補完関係について地政学的な視点から解説いただきました。

中国とアメリカという超大国の間にあり、「一帯一路」と「TPP11」が交わる接点に位置する日本。
地政学的な視点で日本を取り巻く国際関係をとらえ直すことで、日本の外交政策として東アジアを起点とした「面」での地域協力を進める必要があること、そのためにも新型コロナ感染症危機による「第二次鎖国時代」をどう乗り越えるべきか、ということを改めて広い視点で考える貴重な機会となりました。

本講座は2021/1/8(金)まで、1/1(金)を除く毎週金曜日の13:00~14:30にZoomウェビナーによるオンライン講座として開講。
次回は10/16(金)、テーマは「コロナ試練後の世界とアジア経済の行方」(講師:京都産業大学教授 岑智偉氏)です。
一般の方々は無料で受講可能ですので、以下URLより事前登録の上、ふるってご参加ください。
2020年度一般財団法人ユーラシア財団 from Asia助成 特別講座