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教育・研究
特別講座「ポストコロナの世界とアジア」第4回報告:アフターコロナの世界経済をマクロ視点で考える
2020.10.19
一般財団法人ユーラシア財団 from Asiaの助成による特別講座「ポストコロナの世界とアジア―アジア共同体への新しい可能性」第4回講座を10/16(金)に開催。
「コロナ試練後の世界とアジア経済の行方」というテーマで、京都産業大学教授の岑智偉氏にご講演いただきました。


京都産業大学教授 岑智偉氏
講義では、アフターコロナの世界経済を考えるヒントとして、まずはアメリカの歴史学者であるケネス・ポメランツが提唱した「大分岐」(世界経済史においてGDP水準の格差が起きた転換点)、同じくアメリカの歴史学者・経済学者であるチャールズ・キンドルバーガーが提唱した「国家周期」(国家の歴史において、経済の繁栄と衰退が一定周期で繰り返されている)といった考え方を解説。
そのうえで、IMF(国際通貨基金)のデータ、世界銀行のデータ、日本の「通商白書2020」のデータを元に考察し、「大分岐」の最中にある世界経済をマクロ的な目線で眺め、考えるための知識を学びました。

質疑応答では、米中の貿易摩擦がアメリカ・中国・ヨーロッパよりも日本や韓国を含めたアジア圏に大きく影響する理由や、ポストコロナでの経済回復に向けたアメリカの動きの重要性、G7でもありアジア圏でもあるという日本の今後についての見通しもお話しいただきました。
本講座は2021/1/8(金)まで、1/1(金)を除く毎週金曜日の13:00~14:30にZoomウェビナーによるオンライン講座として開講。
次回は10/23(金)、テーマは「One Healthの時代の感染症対応――ポストコロナの世界を迎えて」(講師:東北医科薬科大学特任教授 賀来満夫氏)です。
一般の方々は無料で受講可能ですので、以下URLより事前登録の上、ふるってご参加ください。
2020年度一般財団法人ユーラシア財団 from Asia助成 特別講座